2012年5月30日水曜日

Co-Creation(コ・クリエーション)的プロモーション『My Smile, My Frappuccino』

企業活動に社員あるいは消費者が何らかの形で参加できる仕組みを提供して、そこで得られる体験・経験を企業の価値に変えていく。これが、コ・クリエーションの核です。これを実現するための考え方をCo-Creation思考と呼んでいます。

企業活動のどの部分に参加型の仕組みを置き、そこでどういった関係性を育むかが、Co-Creation思考において特に大切なポイントですが、今日は参加型のプロモーションの事例をいくつかご紹介します。



















スターバックスについては、以前に『My Starbuck Idea』をご紹介していますが(記事はこちら)、今回ご紹介するのは『My Smile, My Frappuccino』というFrappuccino(フラペチーノ:冷たいドリンク商品)のプロモーションサイトです。

Twitterを使ってFrappuccionoと自分が映った写真を簡単に投稿でき、その写真がスターバックスのサイト上に表示されます。ファンであれば自分の写真が表示されるとちょっと嬉しいですし、友達にも言いたくなります。熱心なファンでなかったとしても本当にたくさんの人が投稿しているので、宣伝という嫌な感じはなく、しばらく見入っているうちにFrappuccinoってどんな味なんだろう・・・と、思えてくる訳です。

情報は、発信者と受信者の関係で意味が変化します。例えば「おはよう」という言葉、友達から言われたとき(楽しい)、片思いの人から言われたとき(ときめき)、知らないおっさんから言われたとき(気持ち悪い)、のように同じ言葉でも受け取られ方が変化する訳です。

フラペチーノ美味しいよ!と企業が言ってもそれは宣伝でしかありませんが、My Smile, My Frappuccinoのような仕組みを提供することでファンにはちょっとした嬉しさを、その他の人には商品の良さを自然に伝えることができるようになります。





同じようなプロモーションの例としては『トーキョーサイダー』があります。東京都墨田区でしか販売されていない(ネットでは買えない)地サイダーの1つで、最近ではスカイツリーバージョンも販売されています。公式サイトに「投稿写真」のコンテンツがあり、購入者がトーキョーサイダーと東京の風景などを一緒に写した写真が投稿できるようになっています。あと、東京都も「tokyo365.jp」という同じようなコンセプトのサイトを運営しています。


このアイデアは応用が色々あると思います。観光資源の活用にも使えますし、カーディーラーであれば”自動車と自分を一緒に写す世代”を対象にしたサービスとしても使えそうです。あと、単に投稿してもらおうというのではなくて、参加する人へのインセンティブ(非金銭的でもよい)のデザインをしっかり考えることもCo-Creation思考では大切なポイントです。


2012年5月21日月曜日

Amazon EC2のmicroインスタンスが起動しない問題

2012年4月に作成したEC2のmicroインスタンス。当時は稼働していたのですが、しばらく使う予定がなかったのでstopして放置すること1ヶ月ほど。久しぶりに起動してみるとStatus Checkが通らずにうまく起動しない・・・。

Management Consoleからシステムログを見てみると、以下のようなメッセージが出ていました。

Map 2009 (98cc1a, ...) at 0x27ec2000 failed: -22.


あれこれ試しているうちにSnapshotからAMIを作成してsmallインスタンスで起動するとStatus Checkをパスすることが判明。しかし、根本の原因は掴めず。他にもAWSのフォーラムを調べて解決策(というか、対応策)を見つけました。
https://forums.aws.amazon.com/message.jspa?messageID=343358


カーネルをaki-d209a2d3からaki-fc08a3fdに変更することで動くようになると。確かにやってみるとsmallインスタンスでStatus Check通ります。ただ、(作成は随分前になりますが)同じイメージから作って同様に放置状態だった別のインスタンスは、この問題が出ずに起動するんですよね・・・。



2012年5月18日金曜日

Co-Creation(コ・クリエーション)ワークショップ(第4回)

パソナテック社の人材育成事業の一環で、Co-Creationワークショップをする機会をいただきました。午後1時からの2時間という、あえて一番眠たくなる時間帯での開催を自ら志願。楽しくて、発見のあるセミナー&ワークショップを目指しているので、退屈に感じる部分がないかを探るためです。
























幸いにもみなさん最後まで起きて聞いていただけていたのでよかったです。ちょっと危ないと感じる時間帯もありましたが、そこから思うのは一方的に話す時間は3~5分が限界ということですね。

いつものワークショップとは違って、Co-Creation思考に興味があって集まっている訳ではないというアウェーでの開催でしたが、この時間を通してこれからに役立つ新しい視点を掴んでもらえていたら最高です。


Co-Creation思考のイメージを掴んでもらった後、ワークショップです。いきなりCo-Creation的なものを完成させるのは難しいので、アイデアを出してコンセプトをつくるという点にフォーカスしてやってみました。

























履歴書をテーマにして、足し算の発想と引き算の発想をチームに分かれてやってみます。段取りが悪くてグタグタした部分があったのですが、その場で修正しながら進めていきました。

アイデアを思い描くのと、実際に書き出すのではかなり違います。頭だけだと、色々と発想しているつもりで同じことをグルグル考えていたりします。でも、書き出してみるとすぐにネタ切れを起こす自分に気がつきます。今ある履歴書がこんな風になれば面白いということを考えてコンセプトを見つける。これは足し算の発想です。出てきたコンセプトから見えるのは「書くのが面倒だ」という点でした。

次に引き算の発想にチャレンジ。Co-Creation思考では、「無駄に張り合わず他と差別化する」ための方法を見つけるために引き算での発想が非常に効果的です。どんどん引いていったら紙すら残らなかったという意見もありましたが、この方法で見えてきたのは「自分を伝える」という点です。履歴書の目的は自分を伝えること。それが実現すれば紙すらいらない。そんな本来果たすべき役割が見えてくることが、引き算の発想の面白い点です。

参加された方には、足し算と引き算のそれぞれを体験することで、その違いを感じていただけていたようです。


アンケート結果:
https://docs.google.com/a/genies-ag.jp/spreadsheet/pub?key=0AnRmSAHfV1F-dGRZQ01qMF9JZmRXSEpqdUlRSkdtZ3c&output=html


2012年5月15日火曜日

農業体験を企業の人材育成やメンタルケア、CSRに活用するという提案『坂折棚田(さかおりたなだ)』

今日はご縁あって坂折棚田(さかおりたなだ)へ。IT系とは真逆の世界ですがそれ故にいろんな発見があります。最近テレビの取材があったそうで、ニュースプラス(5月18日午後5時30分くらい)、花咲タイムズ(5月26日午前9時20分くらい)で棚田の様子が放送されるとのこと。


坂折棚田は自然豊かな里山の中にあります。千枚田と笠置山、権現山とが織りなす景観、虫や蛙の鳴き声、風の音、そして土の匂いなど、実際に訪れて五感を使って体験すると、メディアでは伝えきれない良さがたくさんあることに気付きます。

























日本の棚田百選に選ばれている坂折棚田ですが、この景観を後世に残していくために補助金だけにたよるのではなく、都市から人を呼ぶことで持続可能な景観保護の仕組みを作ろうという活動が進んでいます。














































まずアクセスですが、名古屋から高速を使って1時間程度、それほど難しい道ではないです。道路はきちんと舗装されていて、駐車場やトイレも整備されています。女性にも来てもらいやすい場所だと感じました。棚田を見下ろせる場所にはちいさなお茶処があって、写真を撮りに来た人や棚田で農業体験をする人などが、地元の人と交流できるスペースになっています。


棚田にはオーナー制度があって、オーナーになると田植えや収穫といった農業体験ができたり、お米がもらえたりします。最近では、こうした農業体験を企業の人材育成やメンタルケア、CSRに活用する企業が増えてきていて、博報堂やJTBといった大手企業もそれぞれの目的を持って農業体験を企業活動に取り入れているそうです。(場所は坂折棚田とは違いますが)

農業体験だけでなく、学生との取り組みや婚活など、計画中のものも含めて参加してみたくなる企画がいろいろと進んでいますが、特に6月9日に行われる予定の灯火祭がオススメで、棚田の周囲が蝋燭の火で照らされて幻想的な風景を見ることができるそうです。お酒もちょっと出る?とのお話し、実現すれば間違いなく最高の一杯です。




続いて向かったのは、岩村にある古民家を改装した『茅の宿 とみだ』という素敵な宿。
























名古屋からも近くて開発合宿なんかに最高の場所だと思います。携帯の電波は問題なく来てます。一瞬不釣り合いかなと思った大きな液晶テレビも開発合宿のことを考えると便利です。


























囲炉裏だってあります。煙の匂いもここでは演出ひとつ。夕食は地元のお母さん方の手料理がいただけるそうです。あと、囲炉裏で焼く五平餅が美味しいそうです。それ、食べなくてもわかります。


























部屋は15名程度が最適人数だそうです。もちろんお風呂とお手洗いもありますが、お風呂が少し狭いので、大人数の場合は近くの温泉がお勧めだそうです。外にはバーベキュースペースもあります。囲炉裏を囲んでサービスのアイデアを話し合って、煮詰まってきたら外の田園風景を歩けば気分もリフレッシュできます。特にソーシャルグッド系サービスなんかに向いてるかも。


参加型で持続可能な仕組みづくりをコ・クリエーション(Co-Creation)思考な切り口でより良くできないか、そんなことを考えながら、保存会のみなさんのお話を伺っていました。




2012年5月12日土曜日

クラウドコンピューティングEXPO2012 IT飲み会共同出展ブース(3日目)

あっという間に最終日。去年よりも早く時間が過ぎていく感じがします。








































実は、2日目にパネルを印刷品質を上げたバージョンに差し替えることになって、1日目の内容は消えてしまったのですが、また少しずつ集まってきて3日目の開始時点でこんな感じ。やっていくうちに「あ、これそういうこと?手書きなんだ。」という人がちらほら出てきました。どうやら、こんなデザインに見えてしまうようです。

手書きしてね。というタイトルか何かつけたほうがよさそう。でも、この作戦は興味を引き付けるには十分効果的でした。



























ブースも2日目同様に盛況です。朝から準備したパンフレットもほぼ無くなってました。当社の製品も多くの方から評価いただいて、ブースを不在にしている時に来られた方が、ぜひ連絡が欲しいと名刺を置いていったケースもありました。共同出展されている方々に気に入ってもらえたのも嬉しかった。
























最終的に集まったアナログいいね!はこんな感じ。断られることのほうが多いかなと予想してましたが、意外と楽しそうに書いてくれる方が多くてよかったです。



終了後は打ち上げ会。IT飲み会の共同出展は、企業規模や役職、年齢に関係なく、パンフレット詰めたり、倉庫片づけたり、作戦がうまくいったらみんなで喜んだりと、いい大人が3日間も朝から晩まで苦楽を共にする訳で、終了時にはいつも強い絆が生まれています。そこが共同出展の一番の収穫だと思っています。個人的にも、ビジネスにとっても。




打ち上げの様子は動画ありますのでどうぞ。

クラウドコンピューティングEXPO2012 全国IT飲み会 打ち上げ開会


クラウドコンピューティングEXPO2012 全国IT飲み会 打ち上げ閉会



昨年以上に収穫のある共同出展でした!

2012年5月11日金曜日

クラウドコンピューティングEXPO2012 IT飲み会共同出展ブース(2日目)

2日目も朝からみんな一列になって資料作り。かなり作ったと思ったんですが実際は全然足りなかった。

























続いて毎朝恒例の掛け声。今日は動画も撮りました。





実際はかなりの大音量なんですが、動画はちょっと迫力が伝えきれてなくて残念。入場者は、昨日よりもかなり多い感じで、ブースにも昨日の反省会の作戦が当たってどんどん人が入ってきます。

























Chatworkのブースでは、Chatworkを活用してビジネス展開をされているみなさんの事例紹介がされています。写真は、徳島IT飲み会の幹事で弁護士の立石先生。ChatworkとKDDIの提携に関して法務面を担当されたそうです。チャットでちゃちゃっと法律相談ができるサービスについてお話しされてます。























立石先生には、当社の製品を気に入っていただいていて、ことあるごとにブースに人を連れてきて「これいいんですよー」とオススメしていただきました。感謝です。



既に2日目の写真がネタ切れなのは、すごい勢いでパンフレットを受け取ってもらえたので、途中全然足りなくなってきて裏でずっとつくってたから。3日目は朝から1時間のパンフレット詰め作業が待っています(笑

最終日も頑張ります。あと、TechwaveにIT飲み会共同出展ブースの紹介がされていましたので合わせてどうぞ。

2012年5月9日水曜日

クラウドコンピューティングEXPO2012 IT飲み会共同出展ブース(1日目)

初日の今日は8時半集合。会場の準備、朝のミーティングを終えて恒例の全員掛け声タイム。「お酒大好き、IT飲みかーい!」で出展企業からの注目と失笑を集めます。隣接ブースが野村総合研究所、NTT DaTaときたら、我々中小企業はこれくらいやならいと。



























当社は、社員参加型の行動評価システム、簡単に言うとサンクスカードのウェブ版を展示しています。「あの会議のアイデアよかったよ」とか、「いつも机拭きありがとうね」、「失敗したけどいいチャレンジだったよ」といったポジティブな行動に対して社員同士でバッジとメッセージを送り合うことで、ちょっとした貢献を嬉しい気持ちに変えていって、より良い行動につなげていく。そんな仕組みを社内に導入するためのウェブアプリケーションです。








































他の人からの評価や感謝のメッセージによってプロフィールページが作られていきますので、自己発信のソーシャルメディアとは違い「他者発信」によるその人の個性が見えてきます。

ちなみにChatwork株式会社でも褒める専用のチャットルームを用意しているそうで、恐らく同じ目的かと思います。

パネルの下には、お話を聞いていただいていい仕組みだねと思っていただいた方からハートマークとLikeのメッセージ貰ってます。3日間でどれだけ貯まるか楽しみです。綺麗なパネルがたくさんある中で差別化するための手書きエリアはCo-Creation的発想ともいえます。実際、目に留まっているようでした。話を聞いていただく中で「こうした仕組みを導入できる会社が伸びるよね」というご意見があったのですが、まさにおっしゃる通り。鋭いご意見。



























状況が違って去年のノウハウが活かせない部分があったのですが、そこは夜の反省会で修正です。写真はChatworkアカデミーの加藤さん。スケッチブックに図を書いて改善案を熱弁です。







































あと、シナジーデザイン株式会社の自動車業界に特化したCMS『デキテル』が非常に完成度の高いCMSで、みんな画面を見て感動中。
























明日も一日頑張ります。

2012年5月8日火曜日

クラウドコンピューティングEXPO2012 IT飲み会共同出展ブース

明日から3日間、クラウドコンピューティングEXPO2012に全国のIT飲み会仲間が集結します。


























まずは会場の下見にいってきました。去年同様に異彩を放っていますが、加えて、隣のブースが3日間通してが芸人を呼ぶらしく、エリアとしても異色です。集客に期待が持てます。



























着々と準備が進んでいくなか、高知組が到着。福島さんのド派手なブルーのパンツに思わずカメラを向けましたが、後で聞いたらクラウドイメージの配色らしいです。さすが。今回は、隣の萱沼さんと共同で業務の「通知」に特化したサービスを出展するそう。











































今日プレスリリースされてましたが、チャットワークはKDDIと業務提携とのこと。半年間かけて準備してきたそうですが、今日に照準をあわせてくるのが素敵です。



























夜はお決まりの、というよりこっちがメインとも公言されてますが、参加企業で全国IT飲み会。誰が誰だか分からなくなるくらい、参加者が多いです。各社、出展する商品を1分でPR。ちなみに当社は、サンクスカードのウェブ版のようなシステムを出展します。























動画もとりましたので合わせてどうぞ。乾杯の様子一本締め



























クラウドコンピューティングEXPOにお越しの方はぜひ当ブースもご覧になっていってください。

2012年5月2日水曜日

クラウドソーシング(Crowdsourcing)の世界

クラウドソーシングは、インターネットを利用して不特定多数の人に仕事を依頼するための仕組みのことを言います。簡単に言うと仕事を依頼したい人と受けたい人のマッチングサービスです。

例えば、会社のロゴを作成したいと思った時、まず第一にデザイン会社に相談することが思い浮かぶと思います。 単価は会社によってそれぞれですが、5万円で3案(修正数回可能)くらいが相場ではないでしょうか。ところが、クラウドソーシングでコンペ形式の依頼をかけることで、同じ価格で30~50案のアイデアが提示され、その中から一番気に入ったものを選ぶことができます。

ロゴデザインだけでなく、ウェブデザザイン、チラシ・パンフレットデザイン、ウェブシステム作成、データ入力、コピー作成、漫画制作、商品企画、ブログ執筆、メルマガ作成、翻訳などなど。依頼できる仕事の種類は多岐に渡ります。しかも、驚くほど低価格。理由は、仕事の受け手にフリーランスと呼ばれる個人事業主が多いからです。企業で仕事を受ける場合、価格に様々なコストを乗せる必要が出てきます。しかし、個人であればそういったコストはかからず、結果として価格が安くなるのです。

国内では、『ランサーズ』というサイトが有名です。



















この企業と個人の価格差ですが、国をまたぐことでさらに広がります。海外の代表的なクラウドソーシングサイトとして『oDesk』や『Freelancer.com』があります。このサイトで仕事を依頼しているのは豊かな国の企業、受けているのは発展途上国の人たちです。国内で仕事をするよりも、こうしたクラウドソーシングサイトからの仕事をしているほうがよっぽどお金になる。そうした人たちが世界には大勢います。


















気を付けたい点として、個人の悪い面(コミュニケーションが悪い、スケジュールが守れないなど)が出るケースもあり、発注側にもある程度のノウハウが必要ですが、きちんとした仕事をする人か否かが把握できる仕組みをサイトが提供していて市場原理での淘汰も進むと思います。

7年前にオフショア開発(日本で設計してベトナムでプログラムを作成する)をスタートさせた時、人件費の安い国でもできる仕事についている人の所得は現状維持できないだろうと痛感しましたが、国内にいても個人レベルで国際競争の波に飲み込まれてしまっています。

単純作業だけでなく、かなり高度な仕事もクラウドソーシングで可能になってきましたので、より価値のある仕事、より価値を生む仕事とは何なのか考える時期に来ているように思います。
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