2016年4月21日木曜日

フィリピン(マニラ)現地視察レポート

4月の12日から15日の3日間、フィリピンのマニラに行ってきました。これまでベトナム、シンガポール、マレーシアとアジアの国を訪問してきて「そうだな、次は台湾。それかタイだな。」と思っていたのですが、アジア4カ国目は、まったく予想していなかったフィリピン(の首都マニラ)でした。

































フィリピンを訪れるまで、特にマニラに関していうと、マフィア、ドラッグ、ピストルという悪の巣窟の ようなイメージがあって、空港でいきなりひとつふたつトラブルに巻き込まれるんじゃないの?なんて思っていたので、無理していく必要のない国として脳内認定されていてまったく意識してなかったのですが、人生わからないもので。これが縁というやつかもしれません。

ところが実際にマニラに滞在してみての感想は、確かに危険な地域だとか他の国よりも気をつけないといけないことは多いですけど、滞在していたマカティとか食事に行ったフォート・ボニファシオなんかは夜でも全然大丈夫という感じ。女性がランニングしてたりもするので、日本で見聞きして受けていた印象とは全然違うものでした。「やっぱ、現地に来て肌で感じることは大事だな。」と改めて思いましたし、今回の訪問でフィリピンの魅力もわかって、もう一度行ってみたいと思う国のひとつになりました。






















フィリピンの首都マニラは、160万人(京都市、神戸市と同じくらい)、都市圏となると2000万人という世界第5位の大都市圏を形成しています。 今回の活動の中心は、マカティというオフィス街。なぜここへ来たかといいますと、いま技術チームのサポートという立場で一緒にお仕事をさせてもらっている 株式会社ライオンハート(の市川)さんが、このマカティで現地法人を立ち上げてエンジニアチームをこれから作っていく段階にあって、僕としても現地の様子を知っておかねばということで訪問することにしました。

到着してすぐのころは、三重県のどこかに例えて表現できないかな?なんて考えていて、あまり発展していないっぽいなと感じていたのですが(観察力がない)、時間が経つにつれて街の様子がわかってくると三重県よりも遥かに遥かに都市ということがわかりました。市川さん曰く「新宿くらい」という表現が的確かなと思います。























あとこちらは初日に夕食をとるために向かったハイソな雰囲気漂うフォート・ボニファシオの風景。ホテルとるならここにすればよかったなと後悔しました。






















着陸前に機内アナウンスで伝えられた外の気温は36度。何かの間違いなんじゃないの...と思ったのですが、実際に3日間通しての気温が33〜35度くらいだったと思います。高いビルが多いので日陰ができそうなんですが、太陽も高いのでビルの間を歩いていてもジリジリと日差しが照りつけてきます。この気温でも日陰だとまだマシなんですけどね、「マニラの人は車とかタクシー大好き」みたいな話がよくわかります。10分も歩くけばほんと汗だくになりますので。。

そのためかマニラ中心部は、交通渋滞が酷くて歩いて15分くらいの距離が車で30分かかったりします。出社・帰宅時刻はより酷くなりますし、特にクリスマス時期の渋滞は「ぜひ一度体験いただきたい笑」くらい酷くてまったく動かないそうです。



















タクシーは、メーターで料金を計算するタイプと交渉するタイプの2種類。僕が捕まえたタクシーは、ほとんど交渉するタイプのタクシーでした。フィリピンのタクシーは、とても安くて空港からマカティの中心部まで約8〜10Km(時間は40分くらいかかる)ですが、200ペソ前後(500円程度)。初めて自分だけで乗ったときは案の定ボッタクられましたが、ぼったくられた金額がプラス250円くらい笑 なので、日本に帰ってきた日に5Kmの駅から自宅までのタクシーのメーターが2500円を表示しているのを見て思わず笑ってしまいました。























ただ、こちらに長く住んでる方は、そのボッタクってやろうという気持ちに触れるのが嫌でUber使ってると言ってました。Uberがやってきてからずいぶん移動が便利になったそうで、料金は若干割高ですが、車も新しく会計が明朗なので確かに気持ちよく使えます。

しかしまあ、Google MapsやAirbnbなんかもフィリピンで使われているのですが、アメリカのITサービスの世界への展開力はすごいなと改めて実感します。日本から同じようなセンスと展開力を持ったIT企業が出てくる気がしないです。。






海外に行くと時間の許す限り歩くのですが、マニラの治安を考えると厳しいかなと思っていました。そこで、ホテルをハイグレードにすれば、その周辺エリアは比較的安全なのではないか?その周辺くらいなら歩けるんじゃないか?という予想を立てて Pan Pasific Manila という五つ星ホテル(といっても東京で一泊するのとおなじくらいの料金)を押さえていたのですが、これが予想とはまったく逆で、実際にはマラテという歓楽街の中心にあってマニラの中でも治安の悪いエリアらしく、日本のおじさまたち(まあ僕も同世代ですけど)が、現地の女の子と遊ぶにはベストな位置だそうです笑、とにかくひとりでは出歩かない方がいいと念を押されました。


















それにマカティからタクシーで30分以上かかるというのが地味に不便で、距離にすると7Kmくらいだったので15分くらいかな?と思ってたのですが、マニラの渋滞はちょっと想定してなかったです。



















幸いなことに「歩く」ことに関してはホテル周辺ではなくて、マカティで40分くらい時間がとれました。汗だくになりましたが、街の様子がわかってよかったです。到着して直ぐに市川さんに「発展してない」と言ったことで軽いショックを与えてしまったそうですが、申し訳ないです、全然都市でした。























あと、歩いていて頻繁に目にするのがコンビニエンスストア。日本で自販機見つけるのと同じくらいの頻度でコンビニが見つかります。セブンイレブンが圧倒的に多くて、次にミニストップ。あとローソンやファミリーマートもありました。






















販売されているものは日本とはもちろん違いますが、雑誌があったり、レジ横にはファーストフードがならんでいたりと売られているものの種類はよく似ています。あとこれは店舗にもよりますがイートインスペースがあるコンビニもあります。マカティなどのオフィス街はもちろん、郊外でもちょっと危険なエリアでもコンビニを見つけることができました。





























フィリピンで会社を立ち上げるにあたっては、アドミン(総務担当)をまず雇うのが一般的なようで、ライオンハートさんにもミッチというアドミンの女性がいらっしゃいます。二日目にそのミッチの案内でマリキナというエリアに連れていってもらいました。

マリキナ自体もさることながら、マカティからマリキナへ、そこからグリーンベルトの商業施設に戻ってくるまでの道中でいろんな乗り物や風景をみることができたのは、マニラをより理解できる貴重な体験でした。




















まず、マラティからクバオというエリアまではバスで向かいました。10Kmで1時間くらいの道のりで80円くらい。車内は一人のおばちゃんが切り盛りしていてメモを取るわけでもなくだいたい100名くらい?の乗客の行き先を覚えているようでした。すごい短期記憶w



















そのあと、ジプニーに乗り換えてマリキナまでいくのですが、標識があるわけではないので、現地の人のあっちだこっちだという情報を頼りに乗り場を探して歩きます。ミッチにこの辺りではあまりカメラを出さない方がいいと念を押されたのであまり写真はとれませんでしたので、あるのは唯一この2枚のみ。

















ジプニーは後ろから乗り込みます。窓ガラスもなくて当然空調なんて効いてないですが、マニラ郊外の暮らしが実感できてかなり好奇心が満たされました。料金ははっきり覚えてないのですが、3人で50円とかだった気がします。ちなみにジプニーの後ろの方に座った人のお金はバケツリレー式に運転席まで届けるシステムになっていて、治安の気になるエリアながら優しい世界が広がっていました笑 まあでもこのジプニーは、タガログ語が話せないと乗りこなすのは無理だろうなと思います。


マリキナでは、トライシクルにも乗りました。最初サイドカーに1人ずつ乗り込むシステムだと思っていたので3台捕まえるの?と聞いたら、3台?1台で6人までは乗れますよwということでした。たぶんサイドカーに2人座ってその膝の上にさらに2人、でバイクの後部座席に2人なんだと思います笑 



























市場を視察したり、マリキナリバーやシューミュージア ムを見学して次の目的地グリーンベルトへ。





















マリキナからジプニー、乗り合いバンと乗り継いだのですが、このバンが33度の気温の中空調が効かずサウナ状態。恐らく車中の温度は40度近くあったと思います。1時間程度の道のりということで「これ耐えられるかな...現地の人すごいな...」と思っていたのですが、30分くらい過ぎたところで根を上げだしたのは現地の人でした笑 心配していた僕の方は、前日からの肩こりがすっかり解消されて体力も回復、元気になってました笑 サウナ的効果ですかね、それか血行ですね。





























道中、あまり豊かではなさそうなエリアも通過してきましたが、気になったことのひとつが携帯とかスマホ。日本だと携帯端末はそれなりにお値段がするというイメージなので、それ自体の価格もそうですが、この人たちの所得っていったいどのくらいなんだろう?というのがずっと気になっていました。

残念ながら、その気になったエリアの人たちの所得はわかりませんでしたが、マカティでいうと同じ職種でもかなり幅があるようです。アドミンという総務担当で18000〜25000ペソ(4万5千円〜7万5千円)くらいのようです。その割には、スタバ飲んだり、みんなスマホでFacebookやってたりするので、これ絶対貯金とかしてないでしょ?と思っています。ただ、マニラの人って見栄っ張りなところがありそうだなと感じていて、スタバなんかは飲み物というよりもブランドに近いのかもしれないなと想像しています。それを持って歩くことに意味がある的な。あと、スマホなどの通信料はプリペイド式が多いようです。各社ユーザーの囲い込みに凌ぎを削っているようで、Facebookは無料ですとか、SMSの送信何通まで無料です、といったプリペイドに付随して様々なサービスが提供されているようでした。

ちなみにエンジニアの所得ですが、まあ普通ですよね?というレベルのエンジニアでも80000ペソ(20万円くらい)の所得があるのも珍しくないようで、IT産業はこちらでも花形職業のひとつといえます。日本では、初等教育からのプログラミングの義務化が話題となっていますが、海外はこうしたプログラミングができる人材になれば他の職業に比べて高い所得が得られるという背景があることはあまり意識されてないような気がします。







最終日に急遽話をもらってエンジニアのミートアップイベントに参加してきました。Freelancer.comという日本でいうクラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングの先駆けであり世界展開しているサービスのマニラオフィスが会場でした。僕も何度かこのfreelancer.comで依頼をしてみたことがあって、一番最近だと去年LINEがクリエーターにスタンプストアを公開するとなったときにイラストレーターをここで募集をしてみたのですが、そのときはキャラクターのテイストが海外っぽすぎて採用にはいたりませんでした。マニラでこんなに大規模にやっているとは(200名近い?)思いませんでしたが、オーストラリアが本社のようなので近くて安い人件費を求めてマニラに展開しているのかな?と想像しています。


















今回は、JavaScript系のイベントだったようで40名近いエンジニアの人が集まっていました。Freelancer.comは、会場とピザを無償提供していてイベント会場として使ってもらうことで参加者を集め、いい人材がいたら採用しようという戦略のようでした。なので主催は社員ではない別の人たちで、イベント後に少しお話させてもらったのですが、僕たちが探していたPHPのエンジニアは「数は多いけどPHPのイベントは知らない、聞いたことない」そうです。

その後、主催の人たちとお酒飲みにいきました。が、僕の英語力ではまったく会話についていけなかったです。一緒に笑いたい!と切実に思いました。日本でオンライン英会話すれば解決とかそういう話では恐らくなくて、もっと別の解決策がいると感じています。
























さて、最後に食事について書いて終わりたいと思います。まずこちらが代表的なフィリピン料理。味付けが濃いので東海地方の人は好きかもしれません。






で、フィリピンの食べ物を語る上で外せないのが、このJollibee(ジョリビー)。フィリピンは、マクドナルドがファーストフードで1番を取れない数少ない国といわれていて、ジョリビーは、そのフィリピンでファーストフード王様として君臨しています。
















お土産に買うとみんな喜ぶという声もききましたし、ミッチにジョリビーのバーガーの方がマックより美味しい(実際美味しい)というと「でしょ!」という嬉しそうな反応が返ってきたくらい、みんなジョリビー大好き笑

で、こちらが、そのジョリビーの基本的なメニュー。チキンにライス、グレイビーソース、そしてコーラです。チキンをグレイビーソースにつけて食べたり、ご飯にソースをかけたりして食べます。
























そして、ジョリビーを追いかけるマクドナルドにもこのジョリビーのメニューを意識した(というか同じw)メニューがあります。価格は、ジョリビーもマクドナルドもお昼のセットがだいたい100ペソ(250円程度)で、マニラでやっていくならこの価格のメニューがないと厳しいそうです。





















あと余談ですが、マクドナルドの一番シンプルなハンバーガーが「Hanberger McDo」という名前で、マクドナルドをMcDoと省略しているのをみた方から、マックかマクドかの省略形の論争はマクドで正解なんですねというご意見をいただきました笑

Mac /Mc(息子)Donaldo(ドナルドさんの)ですので、そもそもマックという省略だとおかしいんですよ、マックだったら、マッカーサーもマッカートニーもマックになってしまいますもんね。
























まあいいですけど笑 で、あと帰国前の空港でMAMIなる料理をみつけまして、絵ではなんだかよくわからず、Wanton MAMIというのをオーダーしてみたら、出てきたのは中華風のスープにワンタンが入った麺が出てきました。これ、めっちゃ美味しかったです。マニラ空港にお立ち寄りの際に小腹が空いた時はおすすめです。




 

















今回のマニラ訪問では、ライオンハートのみなさんに大変お世話になりました。お忙しい時期なのにたくさん時間を使っていただいて本当に感謝しています。

マニラのオフィスが1日も早く大きくなられることを願っておりますし、僕もできる限りのことをしていきたいと考えています。

市川さん、鵜飼さん、ミッチ、ありがとうございました。お世話になりました。引き続きよろしくお願いいたします。


























おまけ:
・今回の出張中のつぶやきをTogatterにまとめています。

 フィリピン・マニラ出張(2016.04.12〜2016.04.15)|Togatter


・株式会社ライオンハートの市川さんとマニラをテーマにPodcast収録させていただきましたので、ぜひこちらもお聞きください!

 Episode19: とかくこう自国の日本と比較したがるのでなぜか日本人ってーここまで来てなにも比較しなくてもいいじゃないっていう|Transclude Podcast


・あと国内でもプログラマー募集中ということですので

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