2011年12月26日月曜日

震災復興のためのCo-Creation『Share an Idea』

ニュージーランド地震(2011年2月22日)で大きな被害を受けたクライストチャーチが、 震災からの復興のために Share an IdeaというCo-Creation(コ・クリエーション)サイトを公開しています。

アイデアの募集は5月14日、15日の2日間で、復興イベントと連動した取り組みでした。



















議会と市民がともにアイデアを出して、自分とその子供たちが希望に満ち、精神的な支えとなる街を創ること。

そして、単によいアイデアを集めて実行するためだけではなく、街を壊滅させた地震に対する無力感を取り除くためにデザインされたサイトであり、このShare an Ideaが「真に議会と市民のCo-Creationの手本となる」とクリストチャーチ議会は語っています。

当日のイベント会場では、公園について、道路について、街とデザインについてなどセクション毎にアイデアを手書して張り付けられるスペースや、子供たちのためにレゴを使って街を創れるコーナーなどが用意され、市長や震災復興大臣によるプレゼンテーションなども行われました。

Co-Creationにより、関係する人々がアイデアを出しながら未来を思い描き、それが実現されていく体験をすることで、震災からの物質的、精神的な復興につなげていこうという試みです。

2011年12月23日金曜日

Co-Creationによるドリンク販売サイト『uFlavor』

企業と顧客が共に新しい商品やサービスを生みだすCo-Creation(コ・クリエーション)。uFlavorはその究極の形にトライしています。




















uFlavorは、スタートアップのドリンクメーカー。自分で味の調合やラベルのデザインをサイト上で行うことができます。現在は製造ラインが完成していなため買うことはできないのですが、デザインサンプル(プロモーション)として、あのアマゾンを震撼させたシューズ通販サイトZappos(ザッポス)のCEOトニー・シェイをはじめ、有名人が調合したドリンクが紹介されていて、実際に購入できる日がきたら飲んでみたいと思わせる仕掛けでユーザーを引き付けています。

こうした顧客が自分の好みに合った商品をデザインできるCo-Creationプラットフォームは、uFlavorのほかにもNIKEiDShoes Of Prayなどがあり、ITを活用した究極のCo-Creationの事例となっています。


2011年12月8日木曜日

Co-Creation Platform(コ・クリエーションプラットフォーム)

先日、インキュベーション入居企業として事業内容を話す機会をいただきました。インキュベーション関係はもちろん、行政、証券、銀行など、50名を超える様々な分野の方が参加されていました。そんな中、これまでやってきたことと、いま取り組みを進めているCo-Creation Platform(コ・クリエーションプラットフォーム)について、その重要性と提供する内容について簡単にお話させていただきました。


ウェブが社会に貢献できる部分は、限りなくあると思っています。

btrex社の”これからの会社に最も重要な資産: エモーショナル・エクイティ”という記事の中で「感情的資産の時代」という表現がされていますが、ソーシャルメディアの普及は消費行動を大きく変え、企業や製品に込められた想いに共感することが購買動機として影響力と持つようになってきました。

会議室に集まり、仕様を決め、パッケージをデザインし、店頭に並べる。消費者は買うか買わざるかの二者択一。この主役不在のプロセスは、観光や地域の活性化への取り組みでもよく見かけます。そうした製品開発プロセスが無くなるわけではありませんが、ニーズの多様化と速度についていけていない部分があり、消費者の感情に語りかける部分もありません。

マーケティングから、製品開発、プロモーションまでを一体化して変化への対応速度を上げる。さらには顧客の共感を生み購買動機へとつなげていく仕組みが必要ということです。魔法のようにも思えますが、その可決策の一つがCo-Creationプラットフォームだと考えています。

Co-Creationとは、企業と従業員だけでなく消費者も参加して、新しい製品価値を生み出したり、サービスの顧客体験を高めるための手法のことで、ずいぶん前から提唱されてきましたが、最近になってその正しさが証明されつつあります。企業の利益を向上させるだけでなく、顧客体験を重要視するプロセスにより、難しい部分である感情的資産の構築にもつなげていくことができます。

具体的にいうなら、DELLはIdeaStorm、レゴはレゴ・マインドストーム、スターバックスはMy Starbucks Ideaといった各社独自のCo-Creationプラットフォームを持っています。お金も人材も豊富で、ブランド力もある大手企業はその重要性を早くから認識して取り組みを始めています。一方で、それを追いかける企業で取り組んでいるところは非常に少なく、その差はさらに広がっていこうとしています。

現在提供を考えているCo-Creationプラットフォームにより全てが解決されるわけではありませんが、果たせる役割は非常に大きいと考えています。これから事業を育て、ブランド力をつけていこうと考えている企業がCo-Creationに取り組むにあたっての入口の部分、その中でも重要となる機能に特化して提供していきたいと考えています。


今後の動きとしては、年明けからCo-Creation をテーマにしたセミナーを定期的におこなっていきます。あと、このプラットフォーム(PHPのWebアプリケーション)が、Web業界にとってブログに代わる新しい提案材料になればと考えています。一緒に取り組んでいこうという企業や人も募集していますので、関係者みんなでCo-Creationを広めて、関係者みんなの利益につながっていくように進めていきたいと思います。


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