企業活動のどの部分に参加型の仕組みを置き、そこでどういった関係性を育むかが、Co-Creation思考において特に大切なポイントですが、今日は参加型のプロモーションの事例をいくつかご紹介します。
スターバックスについては、以前に『My Starbuck Idea』をご紹介していますが(記事はこちら)、今回ご紹介するのは『My Smile, My Frappuccino』というFrappuccino(フラペチーノ:冷たいドリンク商品)のプロモーションサイトです。
Twitterを使ってFrappuccionoと自分が映った写真を簡単に投稿でき、その写真がスターバックスのサイト上に表示されます。ファンであれば自分の写真が表示されるとちょっと嬉しいですし、友達にも言いたくなります。熱心なファンでなかったとしても本当にたくさんの人が投稿しているので、宣伝という嫌な感じはなく、しばらく見入っているうちにFrappuccinoってどんな味なんだろう・・・と、思えてくる訳です。
情報は、発信者と受信者の関係で意味が変化します。例えば「おはよう」という言葉、友達から言われたとき(楽しい)、片思いの人から言われたとき(ときめき)、知らないおっさんから言われたとき(気持ち悪い)、のように同じ言葉でも受け取られ方が変化する訳です。
フラペチーノ美味しいよ!と企業が言ってもそれは宣伝でしかありませんが、My Smile, My Frappuccinoのような仕組みを提供することでファンにはちょっとした嬉しさを、その他の人には商品の良さを自然に伝えることができるようになります。
同じようなプロモーションの例としては『トーキョーサイダー』があります。東京都墨田区でしか販売されていない(ネットでは買えない)地サイダーの1つで、最近ではスカイツリーバージョンも販売されています。公式サイトに「投稿写真」のコンテンツがあり、購入者がトーキョーサイダーと東京の風景などを一緒に写した写真が投稿できるようになっています。あと、東京都も「tokyo365.jp」という同じようなコンセプトのサイトを運営しています。
このアイデアは応用が色々あると思います。観光資源の活用にも使えますし、カーディーラーであれば”自動車と自分を一緒に写す世代”を対象にしたサービスとしても使えそうです。あと、単に投稿してもらおうというのではなくて、参加する人へのインセンティブ(非金銭的でもよい)のデザインをしっかり考えることもCo-Creation思考では大切なポイントです。