2012年12月26日水曜日

日本のco-creation事例が大集合 『日本のコ・クリエーションアワード2012』

co-creation(共創)をテーマにしたWebメディア「コタス」主催の『日本のコ・クリエーションアワード2012』が、日本の優れたco-creation事例として5つのケースを選出しています。





















とにかく、キーワードとしての co-creation(共創) がバズんないとはじまんないよね?-という声にお応えするべく開催された本アワードを大変に歓迎している次第です。

そもそも評価のモノサシとなる co-creation(共創)の定義が曖昧なので、何でもって優れているとするか難しいところですが、これまでにもあったコラボレーションや顧客参加との違いは何なのか?ということを考えみると、

  • そこで生まれる製品(結果)から、参加者との結びつきをいかに強めるか(経過)に意図が移りつつある。
  • あらかじめ選ばれたメンバーではなく、ネットを活用して誰もが参加できる仕組みになっている。
  • 事業者の役割が製品開発から、顧客の自己実現へと変わってきている。

ことなどがポイントとして見えてきます。特にベスト・ケース・スタディとして選出されたトリンプやtrippieaceの事例は、その点よく押さえてます。逆にトリンプを見てこの記事を書いてるので間違いないです。

こうしたトレンドは、1年前に比べてほんとよく見かけるようになりました。ウェブ業界だけでみてもこれからの方向性だと思えたし、得意なモノづくりに閉塞感の漂う日本にとっても突破口となるかもしれない、そんな co-creation にヤマを張っていた訳ですが、"共創" という微妙におしいキーワードが日本では主流になりつつあり、下唇を噛みしめながら今日も co-creationについて書き綴っている次第です。

2012年12月21日金曜日

Amazon EC2 (Amazon Linux) で 自動的にスナップショットを別のリージョンにコピー


EBSスナップショットのリージョン間コピーができるようになりました(2012年12月18日付)。

以前、自動でスナップショットを取る方法(こちらの記事)について書きましたが、本記事は、そのスナップショットを自動で別のリージョンにコピーして世代管理するための設定です。シェルでamazon-api-toolsを呼び出していますのでプログラム環境は不要です。ここでは、cronの日時処理として設定しています。

使用したインスタンスのイメージですが、『Basic 32-bit Amazon Linux AMI 2011.02.1 Beta (AMI Id: ami-300ca731)』を使用しました。


管理者になる
設定は管理者権限で行いますので権限を取ります。
$sudo su -

EC2-Api-Toolsのアップデート

Amazon Linux AMIからインスタンスを作成した場合は、API Toolsが標準でインストールされていますが、リージョン間コピーのためのコマンド EC2-copy-snapshot が含まれていない場合は、最新のAPIにアップデートする必要があります。次のコマンドで EC2-copy-snapshot の存在を確認します。何も表示されなければアップデートが必要です。
#find / -name ec2-copy-snapshot

最新のAPIをダウンロードして解凍します。
#cd /usr/local/src
#wget http://s3.amazonaws.com/ec2-downloads/ec2-api-tools.zip
#unzip ec2-api-tools 

EC2-Api-Toolsは、/opt/aws/apitools に実ファイルが展開されていて、そこに対してシンボリックリンクが張られています(下記の赤字部分)。
#ls /opt/aws/apitools/ -al
total 36
drwxr-xr-x 9 root root 4096 Dec 21 01:56 .
drwxr-xr-x 5 root root 4096 Feb 24  2011 ..
lrwxrwxrwx 1 root root   13 Feb 24  2011 as -> ./as-1.0.33.1
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 as-1.0.33.1
lrwxrwxrwx 1 root root   15 Feb 24  2011 ec2 -> ./ec2-1.3.62308
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 ec2-1.3.62308
lrwxrwxrwx 1 root root   14 Feb 24  2011 elb -> ./elb-1.0.10.0
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 elb-1.0.10.0
lrwxrwxrwx 1 root root   11 Feb 24  2011 iam -> ./iam-1.2.0
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 iam-1.2.0
lrwxrwxrwx 1 root root   13 Feb 24  2011 mon -> ./mon-1.0.9.5
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 mon-1.0.9.5
lrwxrwxrwx 1 root root   13 Feb 24  2011 rds -> ./rds-1.3.003
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 24  2011 rds-1.3.003
lrwxrwxrwx 1 root root   14 Dec 21 01:55 ses -> ses-2012.07.09
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Dec 21 01:55 ses-2012.07.09

ですので、この /opt/aws/apitools ディレクトリに先ほど解凍した最新のAPIを持ってきます。(バージョンは適宜読み替えてください
#mv ec2-api-tools-1.6.6.0 /opt/aws/apitools/

次にシンボリックリンクの張り直しをします。また、新たなコマンドについては、実行用シンボリックリンクを /opt/aws/bin ディレクトリに作成する必要があります。
#cd /opt/aws/apitools/
#rm ec2
#ln -s ec2-api-tools-1.6.6.0/ ec2

#cd /opt/aws/bin/
#ln -s ../apitools/ec2/bin/ec2-copy-snapshot ec2-copy-snapshot

シェルファイルの作成

JAVA_HOMEとEC2_HOMEの設定値を確認後、リージョン間コピー用シェルファイルを作成します。赤字部分を環境に合わせて変更してください。コピー先のリージョンは COPY_TO_REGION で指定します。サンプルはシンガポールへのコピーです。
#echo $JAVA_HOME
/usr/lib/jvm/jre

#echo $EC2_HOME
/opt/aws/apitools/ec2

#vi /etc/cron.daily/copy_snapshot
#!/bin/sh

export JAVA_HOME=/usr/lib/jvm/jre
export EC2_HOME=/opt/aws/apitools/ec2
export PATH=${PATH}:/bin:/usr/bin:${EC2_HOME}/bin
AWS_PRIVATE_KEY=/home/ec2-user/.aws/pk-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx.pem
AWS_CERTIFICATE=/home/ec2-user/.aws/cert-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx.pem
AWS_REGION=`curl -s http://169.254.169.254/latest/meta-data/placement/availability-zone | sed -e 's/[a-z]$//'`

COPY_TO_REGION="ap-southeast-1"
SNAPSHOT_DESCRIPTION="Daily Backup"
SNAPSHOT_GENERATION=1

# Delete Snapshots On Another Region.
SNAPSHOTS=`ec2-describe-snapshots --private-key ${AWS_PRIVATE_KEY} --cert ${AWS_CERTIFICATE} --region ${COPY_TO_REGION} | grep "${SNAPSHOT_DESCRIPTION}" | sort -k5 -r | awk '{print $2}'`

COUNT=1
for SNAPSHOT in ${SNAPSHOTS}; do
  if [ ${COUNT} -ge ${SNAPSHOT_GENERATION} ]; then
    echo "deleting ${SNAPSHOT}";
    ec2-delete-snapshot --private-key ${AWS_PRIVATE_KEY} --cert ${AWS_CERTIFICATE} --region ${COPY_TO_REGION} ${SNAPSHOT}
  fi
  COUNT=`expr ${COUNT} + 1`
done

# Copy A Latest Snapshot To Another Region.
SNAPSHOTS=`ec2-describe-snapshots --private-key ${AWS_PRIVATE_KEY} --cert ${AWS_CERTIFICATE} --region ${AWS_REGION} | grep "${SNAPSHOT_DESCRIPTION}" | sort -k5 -r | awk '{print $2}'`

for SNAPSHOT in ${SNAPSHOTS}; do
  echo "copying ${SNAPSHOT}";
  ec2-copy-snapshot --private-key ${AWS_PRIVATE_KEY} --cert ${AWS_CERTIFICATE} --description "${SNAPSHOT_DESCRIPTION}" --region ${COPY_TO_REGION} -r ${AWS_REGION} -s ${SNAPSHOT}
  break
done 

指定された世代を超えたファイルを削除するための判定ですが、日付とディスクリプションで判定しています。

ディスクリプションを指定しているのは、上記ファイルをhourly, monthlyと作り、それぞれ別のディスクリプションを指定することで、1時間毎の最新のバックアップを6世代とりつつ、月次のバックアップを12世代 残していくといった周期の違うスナップショットを保持できるようにするためです。

最後に実行権限を付与して、動作確認をします。問題がなければ別リージョン上にスナップショットがコピーされます。なお、シェルでのコピーが完了しても別リージョン上に表示されるまではタイムラグがあります。
#chmod 755 /etc/cron.daily/copy_snapshot
#/etc/cron.daily/copy_snapshot 


[2013.01.15追記]
利用料金ですが、ざっくりいうと転送元のS3のoutにかかる料金と、転送先の保存容量にかかる料金が一番大きなウェイトを占めるのではないかと思います。S3のoutは東京リージョンだと1Gあたり約0.2ドルです。仮に1ドル90円でスナップショットのサイズを5GByteとすると、毎日転送に90円ずつ、一ヶ月で2700円かかるという計算になります。


2012年12月6日木曜日

ソーシャルデザインプラットフォーム『COLORFUL BOARD』

どんな商品を作ったら売れるのか、どんな商品が求められているのか。

この答えを求めて今この時間も、明日も、来月も、来年も、恐ろしいくらいの時間が費やされていって、ようやく生まれた商品のほとんどが短期間で消えていく。これまでずっと繰り返してきたことであって、まあ商品開発とはそんなもんだ。そもそもそれが商売というもんだ。と言われると、そんな気もしますが、でもどこか引っかかりを感じる。これをずっと続けるのかという。

経済が成長して生活が豊かに便利になっていく中で、ワクワクできることは確実に減っていってしまってると感じていて、例えばインターネットを使えば1万Km先のパリの様子を知ることができるようになった反面、世界遺産はYoutubeで見た景色の再確認の場所になってしまった。昭和の大横綱千代の富士が「飛行機に乗れる」ということで入門を決意したみたいなことや、高校生がエロ本欲しさに友達と自販機へ向かうようなことはもうないわけですよ。

そんなことで "ワクワクできていた" 幸せな時代はとっくに終わってしまった。手軽に"ある程度の満足"が得られる時代にどうやって人の満足を満たしていくのか。テレビに空気清浄機が付く商品開発のプロセスは見直さないといけないんじゃないかと思うわけです。co-creation(共創)的なものに。


COLORFUL BOARD』は、流行をみんなで創ろう!というメッセージのもと、Tシャツのデザインと売れ筋の発掘をユーザーに委ねて、COLORFUL BOARD自体はその生産と販売に力を注ぐという共創の教科書的なウェブサービス。現段階ではTシャツのデザインを共創の対象にしていますが、将来的には他の製品のデザインにも対応していくのではないかと思います。



















アワードという単位でデザインを募集していて、自分のデザインを投稿したり、気に入ったデザインに対していいね!やポイントをスコアリングすることができます。こうした評価だけに参加する人へのインセンティブとしては、いち早く人気のデザインを見抜いた人にポイントが付与される仕組みがあり、このポイントは商品を買う時に使用できるようになっています。

スコアリングは、単に数字の積み上げでなく独自の集計方法を採用していて、目利きのユーザーの評価ほど高く集計されるそうです。そうして総合的に判断された人気のデザインの中から製品化がされます。デザインした人は、1つ売れる毎に500円が得られるというインセンティブがあります。

デザインは、Tシャツの差別化ポイントですが、どんなデザインが求められているのかについて自分たちだけでは分からない。分からないから、ソーシャルデザインプラットフォームを作って、その発見のプロセスに購入"予定"者を参加させるという考え方には、他の製品にも使えるヒントがあると感じました。


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...