2015年12月18日金曜日

1時間の制限時間でブログを書いてみるということ

このところ技術支援的なお仕事をいただくことが増えてきまして、いまもご支援先の会社さんにてみかんをいただきながら、この記事をあげています。


















技術的なご支援といっても、僕の持っている何かしらの技術を伝えるとかではなくて、そのシステムが正しい方向に向かっているかを確認・助言することであったり、技術陣と経営陣が共通の言葉でコミュニケーションするための橋渡し(翻訳業)であったり、あと複数の人が関わって仕事をする上で生まれる課題に取り組むなんていうのがその仕事です。

プログラミングを作っているほうが、僕としても好きだし、気楽で、こういうコンサルティング的な仕事は好きか嫌いかでいうと嫌いなんですが、好き・嫌いとは別にこうした仕事をご依頼いただくケースが増えてきそうな気がしていて、(ウェブシステムの開発もお受けしていますので内容にもよりますが)いただいたお話はお断りしないでお受けするようにしています。

まだまだ奥が深い世界で手探りな部分も多い仕事ですが、少しずつではありますが楽しさの見つけ方もわかってきたので、もっとこの仕事も探求してみたいなと思う次第。


なるほどー、これで1時間か。遅筆だよなあ。




2015年11月2日月曜日

Scratchとマイクを使ったゲームを作ろう!三重県の子供向けプログラミングワークショップLittle Coder Mieの話(次回予告つき)

今回のLittle Coder Mieは「マイクを使ったゲームを作ろう」というテーマで20名(男の子15名、女の子5名)の子供たちと一緒にプラグラミングを楽しみました。会場はいつもの津市にある三重県文化センター。























まずは動画をみていただくのが一番わかりやすいと思うので、いくつかご紹介したいと思います。(初期値は消音になっていますが、動画にマウスを合わせると左上に解除するアイコンが表示されます)


これは、マイクの音量に応じてボールを動かしたり線を引くことで、マイクの使い方を確認しているところ。





それをゲームに組み込むとこんな感じに。これは障害物を避けるために声を使うゲーム(当たり判定はまだない)






あと、今回一番よくできていたのがこれかな。声の大きさにあわせて敵を攻撃するレーザーの太さが変わるシューティングゲーム。





前回のドミノ(「楽しいをつなげよう」Scratch×センサーボード×ドミノのレポート)もそうですが、実際のモノとか、今回のように声に反応するプログラムっていうのは、子供たち楽しんでるなって感じます。

残念だったことといえば、この日は天気がよかったので部屋の中にいるのがちょっともったいなかったこと。外でやりたいなあとすごく思いました。電源とか、プロジェクターとか、現実的なことを考えるとなかなか難しいのですが、いつか青空のもとプログラミングをするワークショップができないかな?なんて思います。


次回は、来年1月。去年もやりましたが(昨年の様子はこちら)、三重そうぶんシネマスクウェア for Kidsと同日開催を予定しています。映像をキーワードにScratchを使って何かやろうと考えています(主催の石黒さんが)。こちらは初心者限定ということで、それを今回のワークショップの最後にお伝えしたら「えー...」という声もあがっていたので、そういっていただけるのは嬉しいような申し訳ないような気持ちです。

で、その次は来年3月。こちらは、女の子限定でやろうといういうことでいま企画を進めています(女性スタッフのみなさんが)。対象が小学校3年生から中学生までということで年齢によって「可愛い」と感じるポイントが相当違うので悩んでいるところです(女性スタッフのみなさんが)。

女の子限定でやる理由って何かなと考えたときに、これまではプログラミングが女の子たちの興味の対象じゃなかったのを変えたいというのがあるんだと思います。そう考えると "可愛い" に気を使う、予算使う、っていうのは必要かななんて思います。

予算が足りないときは、僕が(というか、これをお読みの経営者のみなさんが)なんとかしますので、女の子とたちにプログラミング楽しい!と思ってもらえる機会になったらいいなあと思っています。


あと、経験者向けがしばらくないので、四日市とか場所を変えてやろうかという声もあったりします。そのあたりも含めて公式ブログにて告知がされますので、ご興味ある方はそちらを日頃からご確認ください。

Little Coder Mie公式ブログ


2015年10月1日木曜日

今日から第11期目がスタートしました!

昨日、第10期の決算日でした。起業したての頃に「すでに三ヶ月後どうなってるか分からない...会社あるかな...」と思ってましたが、生存率5%ともいわれる10年目を終えることができました。

自分ひとり法人ですので、従業員を抱えている経営者の方よりイージーモードな面は多いと思いますし、売上高も小さいです。ただ小さいながらも黒字にする=納税をするということには結構こだわってまして、最初の2年と脱受託開発を目指した第7期以外は黒字決算(経常利益率5〜10%、今季は7%の予定)となっています。

(政府・行政などが使い方をちゃんとすればですよ)税金というシステムが、再配分、社会保障の仕組みとしていいと思ってるからというのがその理由でして、今年も納税できてよかったなと思っています。

今日から第11期目がスタートしますが、大きな方向性としては、自分ひとり法人である強みをもっと強くするということと、ソフトウェア開発の売上に対する比率を下げるということを考えています。それと、10年を機にはじめようかなと思っていることがありますので、そちらは具体化したらまたお伝えしたいと思います。

















過去の決算書とともに前職を退職したときに同僚からもらった餞別が保管してありまして、業績が本当にやばいときに最後の切り札として使わせてもらおうという思いで封も開けずにいたのですが、いまそっと開いてみたら結構いい額だったので、これはお祝い的に、お祝い的にですよ、今晩あたりいいんじゃないか?夜の四日市の街とかアリなんじゃないか?とちょっと思っています。


今期もよろしくお願いいたします。



2015年7月13日月曜日

楽しいをつなげよう!リアルとデジタルがピタゴラスイッチ(ScratchとMESHとWedoもあるよ) 三重県の子供向けプログラミングワークショップLittle Coder Mieの話




男には、人生で何度か ”決めないといけない瞬間” というものがあります。普段どれだけ頼りなかろうが、その瞬間だけはきっちりと決めないといけない。男として。

そして今回のLittle Coder Mieは、まさに僕にとっての ”決めないといけない瞬間” であったわけです。


総勢13名の子供たちがつないできたピタゴラのスイッチを受け取り、女性スタッフの水野さんが作ったクス玉を割る。MESHWeDoという2つの最新ガジェットを駆使した僕のピタゴラ装置によって。

クス玉が割れた瞬間、歓声とともに僕のもとに駆け寄る(であろう)子供たち、そして、そんな子供たちに囲まれて一緒に喜ぶ僕の姿を笑顔で見つめる(であろう)スタッフたち。水野さんにいたっては、感動のあまりにもしかするともしかするかもしれない、僕妻子いるけど。

とまあ、そんな感動のフィナーレが容易に浮かぶわけです。容易に。
















さて、今回のLittle Coderですが、ScratchとNanoBoard(音や光、接触などに反応するセンサーボード)を使ってリアルとデジタルが交互にピタゴラスイッチするという構想。これ間違いなく面白いでしょ!と思ってました。

簡単に説明すると、

1.ドミノが倒れていき、最後にアルミホイルを巻いたドミノが倒れる
2.床に貼ったアルミホイルと最後のドミノが接触、NanoBoardのセンサーが反応
3.NanoBoardからScratchに信号が送られ、プログラムが開始される
4.子供たちが絵を描いたボールが画面の中を転がる
5.ボールが画面の端の絵のドミノに触れたら、ScratchからNanoBoardに信号を送られる
6.それによりモーターが回転、ストローが倒れて隣のドミノへ

ざっとこんな感じです。















そして、最後のフィナーレを飾るクス玉までの仕掛けがこちら。


1.ビー玉を止めているドミノが倒され、ビー玉が転がってゆく
2.ビー玉の先にあるMESHのMove Tagが倒れる(これによりiPadに信号が送られて1秒後にカメラで撮影)
3.その先のドミノも倒れて、Wedoのワニさんの口にある距離センサーが反応、Scratchに信号を送る
4.Scratchの制御によりワニさんが口を閉じながらクス玉につけられた紐を引っ張り、クス玉が割れる。
5.子供たちの歓声と笑顔。そして、iPadにはその満面の笑みが写っている

という仕組みです。























実は、3時間ずーっと、本当にずーっと調整を続けてまして現場がどうなっていたのかまったくわかってません。レゴとクス玉の記憶しかない。笑 なので詳細は、こちらの公式ブログをご覧ください。


そして1度リハーサルを行ったあとの本番。ついにその時がきた ”決めないといけない瞬間” の動画がこちらです。(ぜひ音声とともにお楽しみください)






(以下、ブログは続きます)















もうね、酷い。


ビー玉は、勢い余ってどっかへ飛んでいくし、クス玉なんて割れないどころか引っ張る紐を間違えてるので人がやったって開かない、ですよ。

最後の画面に写っている少年の顔みました?

あの「....あれ?これ、やっちゃった?」っていう表情がね、目に焼き付いてしまって。離れないんですよ。こんなもん水野さんがもしかするかもどころか、家族に見せたら


3歳の娘「おとうちゃんくさい」
嫁さん「これからは自分の人生を歩みたい」


ってなるにちがいない。少なくとも夜のおかずが一品減ってしまう。スタッフだって、

「あいつ...手伝いもせず自分だけ楽しそうにやってたくせに...」

状態ですよ、ほんとに。ゴール前のドフリーを外したヤナギサワの気持ちがわかった、いまわかった。








でも、そんなボロボロの状態の中、MESHのMove Tagから信号を受け取ったiPadが残した写真がこちらです。




















み、みんな笑ってる...涙




いやね、本当にクス玉割りたかったです。うまく割りたかった。


でも、子供たちに救われた気がしています。大人からしたら途中でドミノが止まっちゃうとか完全に失敗なわけですよ。でも、子供たちって全然そんなことなくて止まったら手でちょこんて押したらいい。なんか、もっと本質的なところというか、作ることや動くことや、場合によっては動かないことも含めて全部楽しんでいる。そんな感じでした。

ワークショップ後のアンケートの結果もこれまでになく好評で、ほぼ全員が最高の「すごく楽しかった」に丸をつけくれていました。まさしく今回のタイトル通り「楽しいがつながる!」になってたんだと思います。




あと、今回もう一つ嬉しいことがありまして。















先日の三重大学アントレプレナー論での講義を受けていた学生さんがお手伝いに来てくれました!

Little Coderってすごくいいイベントだと思うんですよ。なので、若いエンジニアの方にはぜひ参加してほしい、というかなんでやんないのよ?くらいに思っているのですが、なかなか若い人来てくれないっていうのがあって、講義のときにもし興味あればと声をかけたのですが、来てくれたことは本当に嬉しかったです。


僕としては、これからもよろしくお願いします。とは思っていなくて、それよりもぜひ三重大学として学生さん主導で子供たちにプログラムを体験する機会を作ってほしい。そこに期待しています。実現するのであれば、僕はいくらでも手伝いにいきますし、できる限りはありますけどリソースとか人脈は提供したいと思っています。



次回のLittle Coder Mieは、11月開催です。


「楽しいをつなげよう」Scratch×センサーボード×ドミノのレポート|Little Coder Mie 公式ブログ



2015年7月9日木曜日

三重大学アントレプレナー論 / 起業家マインドの醸成「未熟さの価値 2015年版」

最近のブログが、Little Coderか大学の講義の話題しかないのはいかがなものか?と思っておりまして。特にPodcast(こちら)を始めてからというもの、考えも雑なままに言いたいことを自由に話せていることがアウトプット欲を満してしまっていて、ブログが二の次になっているという状態です。

ブログは腰を据えて書かくもの!みたいな感じになってきているので、少し気軽な記事をかいてみようかな?なんて考えています。


さて、先週末に三重大学で講義を1コマ担当させていただきました。アントレプレナー論/起業家マインドの醸成という講義でして、ここ5年ほど関わらせていただいています。

ただ、今年はいつもの時期になってもご依頼がなく気にはしていたのですが、先月に金城学院での講義もありましたし、仕事のスケジュールが詰まってきていたこともあってそっとしていたところ1週間ほど前にご連絡をいただき、もちろん断る理由などないのでお受けした次第です。




















アントレプレナー論でお話しする内容は、秘伝のタレのごとく毎年継ぎ足し継ぎ足しでやってきていて基本的には去年の内容(こちら)がベースになっています。で、そこに今年は何を足そうか?とこの1年を振り返ってみたら、「辛さ」に対してどう向き合うかということについて知人の出来事を通じて再確認する機会が何度かあって、じゃあこれを入れてみようと決めました。

で、今年の学生のみなさんと一緒に考えてみたい5つの質問+おまけというのがこちら-

1.成功とはなんですか?
2.”わたし” とはなんですか?
3.努力は報われますか?
4.辛さ、とはなんですか?
5.価値とはなんですか?

おまけ.起業できる人とはどんな人ですか?


本当はこれを面白く楽しくお話ししたかったのですが、気持ちのどこかに準備不足感があったこと、いつもなら失笑されるポイントが軒並みスルーされるという不測の事態となったことなどもあって、非常にお堅い感じとなってしまいました。『Interestではあるかもしれないけれど、決してFunではない』という以前からの課題が解決できなかったと反省しています。

ただ、学生のみなさんは一生懸命に聞いてくれていて、というか、最後の質問が過去最大に厳しくて冷静に聞いてもらっていたんだ、となんだか救われた気持ちです。











去年と同じことも多いので抜粋して書きたいと思うのですが、まず、去年の ”わたし”とは何か?という問いに対するところがファンタジー過ぎたと反省していまして、ただ大切なところでもあるので少し落ち着いた説明を心がけたのですが、なんとか伝わったかな?みなさんに考えてもらうきっかけになったのではないかな?と思っています。

























そして今年新たに追加した「辛さ」とは何か?という問いですが、

いまは本当にありがたいことに、ソフトウェアの開発だけじゃなくて他分野の仕事をさせてもらったり、いろんな方々とPodcastやイベントやったりして、数年前の三重から一歩も出なかった自分からは想像もできないほど、社会との豊かな関わりをいただいているのですが、そのきっかけとなったことの多くが良いのか悪いのか「辛さ」に起因しています。

そして、そのすごく辛いことや理不尽なことが起こるときというのは、いろいろと小慣れてきてその現状に甘んじようとしてるとき、つまり変わろうとしないとき、変わってこなかったときに、その代償のごとく嫌なことが起こる、と。

ただ、そのときに思いきって状況を変えてきたこと(例えば1年間ほぼ仕事しないで人と会うことだけをずっとやってたり)や、いい表現がわからないのですが過去と戦わずに(あいつを見返してやるとか、仕返ししてやる的な考えをせずに)スパッと諦めて違うフィールドに変えたことがいまの土台となっています。

つまり僕の場合は、辛さというのが環境を変えるきっかけになって豊かな現在があるし、それに気づけたことで辛さに対して結構ポジティブに対応できるようになったわけです。ただ、最近ポジティブ過ぎて、辛いことが起こる=ラッキーみたいになっているところがあって、もうちょっと傷つかないとなと逆に思っています。


















こういう話に答えはないということで、毎年学生と一緒に考えてみるというスタイルの講義にしているのですが、今年はそれぞれの評価軸が多様なのか、響いたポイントがバラけていたのが特徴だったように思います。


あとですね、アントレプレナー論=自己啓発論的な類のものなのでは?とレポートに書いている学生さんがおりまして、その通りです。つまりは、キラキラ系です。












お声がけくださった武田先生、今年も貴重な機会をいただきましてありがとうございました。また来年もキラキラした講義をしたいと思っています!よろしくお願いします!



2015年5月16日土曜日

金城学院大学 市場調査論『インターネット社会における市場調査』

2010年から毎年お話させてもらっていた金城学院大学。

ただ、去年は学部の再編成があったために講義をさせていただく機会がなく、とても残念に思っていたのですが、今年は再び講師の武田先生からお声がけいただいて「市場調査論」でひとコマ担当させていただくことになりました。

僕の得意分野であるインターネットと市場調査との関係をテーマにということなのですが、市場調査 というのが奥深いんだけどもいかんせん地味なところもあって、それをいまの時代っぽくするのに結構悩んだという感じです。

















僕のした話は「論」というより「考察」なんですが、学生のみなさんが新しい視点に気づいたり、感性を働かせるきっかけになればと思っています。














市場調査論+インターネットというキーワードから、ネットアンケートだとか、ブログやツイッターのデータ解析(ビックデータと言えば今っぽくはなりそうだけど...)なんかの話をしてしまいそうになりますが、女子大生が興味をもって聞いているイメージがまったくできない。

それにもう少し先を見据えた話がしたいな、というのもあって「市場調査のためのオウンドメディア+コミュニティ運営」というテーマにして、ゼクシィが運営するオウンドメディア「花開け求婚男子!!プロポーズゼクシィ」や、ベネッセが運営する「ウィメンズパーク」、資生堂のアラサー女子を応援する「Beauty & Co.」なんかを題材に、”情報を集めに行く” のではなくて "発信することで情報が集まる” という視点もあるよというお話をしました。












消費動向からみても、みんなと同じものを買うという消費スタイルから、自分らしさを表現するための消費、さらには共感・シェアのための消費(地球環境を考慮した水を選択する、ソーシャルにアップする写真を想像して旅行先を決めるなど)、そして招待制のような限られた入り口から最後にシェアが出口となっている消費動向(私たち消費からIPPS消費へ - SOUL for SALE)なんかもあって、細分化されてそれぞれの規模は小さくなってきている。

あと、インターネットでの使われている情報発信のメディアも、掲示板やブログのような公園でみんなが会話を見聞きしていたところから、ソーシャルに移っていき、最近ではインスタントメッセージングが主流で、これも細分化されて小さく・クローズドになってきている。

こうなってくると、情報を取りにいくというのが難しくなってくるので、ターゲットにしたい層が求めている情報を発信して(オウンドメディア)、そこから会員となってもらい、会員サイトでの会話から市場を知る(コミュニティ運営)というのが、いまのインターネットらしい市場調査のひとつとしてあるよというお話をしました。












講義のあとにはいろいろと質問してもらったので、何かしらの感性への働きかけはできたのかな?とも思っていますが、自分で自分の講義の評価は難しいですね。。


最後に、今年も貴重な機会をいただいた武田先生、ありがとうございました!感謝しております!



2015年4月20日月曜日

子供のプログラミング学習を支える大人とは?『一緒だともっと楽しい 大人 × 子ども × プログラミング』 三重県の子供向けプログラミングワークショップLittle Coder Mieを開催した話

Little Coder Mieでは、参加申し込みの際に保護者の方へのアンケートを実施していますが、その中でも多く寄せられる声に「私がプログラミングがわからないので...」というものがあります。

そこで「いや、分からん分からん言うとらんと一回やってみたらええやん」と企画したのが、今回の ”大人も一緒にプログラミングを体験する” というもの。




前回(シネマスクエア2014 for Kids × Little Coder Mieを開催しましたよ、という話)、ほとんど仕事をしていなかったこともあるし、この大人向けに企画するっていうところに興味もあって講師を担当することにしました。















ゴール設定として ”プログラミングができる大人に” というのは、なんかこれジャナイ感 があって、それよりも ”子供たちのプログラミング学習を支えられる大人に” という響きのほうが素敵だなと思ったので、プログラミング体験+座学というスタイルにしてみました。

やってみての感想ですが、大人は子供たちとは違って、あれこれやってみたいという気持ちよりも、ああこういうことなんだっていう知りたい気持ちの方が強いようで、結果的に座学があってよかったなと思っています。

あと、近くに子供たちがいるっていうのもとてもよかったと思います。大人向けのプログラミングワークショップは、ここポイントかもしれない。体験しながら子供たちが頑張ってる様子をみることで、より伝わることがありそうだと感じました。




















大人チームでも子供たちと同じように絵を描いたり、その絵をプログラミングで動かしてみたりといった体験をしてもらうのですが、ここでうまく動かせなくたって全然OK。

大人がプログラミングができないと子供たちを支えられないかっていうと、まったくそんなことはないと思っていて、それよりも知っておいてほしいことがあったので、そこを「パパ・ママに知っておいてほしい3つのポイント」として座学にまとめて、それをより実感するためのプログラミング体験にしてみたのですが、うまく伝わってるといいなと思います。


















いつも人前でお話する時には(当たり前ですけど)これなら大丈夫!という内容にして本番に望みますし、当日も自信を持ってお話するので、内容を客観的に評価するのは難しいです。終了後の振り返りでの話を聞くと、まずまずできたのかな?という感じです。

僕としては、機会があれば大人向けをまたやってみたいな、なんて思っています。

肝心の子供たちの様子については、公式ブログをおまちください。



2015年2月17日火曜日

IchigoJamとプログラミング教室とオープンデータの話 in 鯖江市

福井県の鯖江市に行ってきました。

長距離の出張に出ると、なぜか「慰安旅行感ですかね?」といわれてしまうのですけども、今回は滞在4時間の日帰りということなので、これはもう確実に仕事臭の漂う、仕事臭しかしない、出張報告になるのではないか?と期待しながらこのブログを書いています。





























書き始めるにあたり、あらためて鯖江での出来事を思い返してみても、福井名物のソースカツが美味しかったこととか、IchigoJamっていう小さなコンピューターもらってすごく嬉しかったこととか、雑誌MSX FANの思い出話に花が咲いたことなどなど、H2Oか僕かってくらいに思い出がいっぱい。(文末はおっさん向け)



























さて、今回訪問した鯖江市ですが、これまで眼鏡フレームのシェア 96%を誇る ”めがねのまち さばえ” として有名でした。

しかし最近では、特に僕のようなIT業界に身を置いているものにとっては、日本におけるオープンデータの最前線としての印象が強いですし、市役所に女子高生を配属したJK課をつくるなど、新しい感覚を持っている町のイメージが定着しつつあるように思います。(オープンデータについて書いた以前の記事はこちら


三重県が、2月に三重県オープンデータライブラリを公開したということもあって、まずは最前線の空気を感じ取ることだなと思い、中心となって活動されているJig.jpの福野さんにお願いをして機会をいただいたという次第です。

あと、子供たちへのプログラミングを教えるという取り組みをされているPrograming Club Network(PCN)の松田さん、原さんともお会できて、あっという間の4時間でした。


ウェブから伝わってくる感じが大人っぽく取り組んでる印象だったので、レジュメ的なものとかいるかな?とか、やっぱこれスーツかな?とか、準備をしていったのですが、会ってみて感じたのが、僕を含め同世代なんですけども、大きな子供感というか、楽しいからやってる。コンピューター大好き。という感じで、イメージしてたのとは違う方向でしたけど、とても素敵なみなさん。


























そして、そのみなさんが一番お熱だったのが、このIchigoJam(イチゴジャム)というプロダクト。

























15個弱のパーツをハンダ付けすると、小さなコンピューターが出来上がります。テレビにつないで使うんですが、簡単なプログラミングができてゲーム作ったり、赤外線とモーターをつないでロボットを制御したりできる。お値段なんと1500円。

現在開発中のPancakeというパーツとつなげるとグラフィックス表示したり、四和音の音を鳴らすことができるようにもなります。すごい。






















昔、同じようにテレビにつなげて使うMSXというパソコンがあったのですが、空気感がとてもそれに似ていて、その世代のおっさんは間違いなく萌えるプロダクトでした。

しかしながら、2015年を生きる子供たちの反応がどうなのか気になる-と聞いてみると、「ハンダ付けして(1時間かからないそう)画面に文字が表示された瞬間、みんな本当に嬉しそうな顔をするんですよ、だって大人でも嬉しいですもん。」だそうで、なんか分かる気がします。

ちなみに、このIchigoJamを作るというワークショップですが、子供ひとりにつきサポートをひとりつけるという感じだそうで、プログラミングよりも人手はかかるようです。あと、ハンダ付けをミスしても大半は修正できるそうですが、「CPUを逆につけたときだけはどうしようもない、とれない」 ということでした。笑



その他にもIchigoJamのよさとして、自分だけのコンピューターを持てるという点、Raspberry PiのようにOS入れなくてもいい点、プログラミングに集中できる点(というか、それしかできない)もある、と。
 



工業高校卒なのにハー弱(ハードウェア弱者)の僕としては「ハンダ付けか...ハードルたけぇな...」と思ってたんですが、なんとボードに差し込むだけのハンダ付けのいらないタイプもあるそうで。

































これいいじゃん!って食いついたこのパーツ差込タイプ、ブレッドボード版とビスケットボード版(写真のやつ)の2種類があります。

ブレッドボード版は、パーツが外れやすいので高学年向け。ビスケットボード版はしっかりパーツが刺さる(でもちょっとキーボードの反応が遅い)ので小さい子向けということで。


こう聞くと、パーツ差込タイプ一択かな?と思うのですが、基盤タイプのメリットとして、「家に帰ってもパーツがとれない」「作るのもパーツをはめる場所が決まっているので簡単」というのがあって、パーツ差込タイプだと大人でも「あれ?どこに刺すんだっけ?」となるときがあるそうで、これは悩ましい。






あと、おっさん的に感動したのがですね、別売のゲームソフト。


「ゲームソフトもあるんですよ」っていいながら、カードっぽいものを出されたんですね。で、なにこれ?媒体は何よ?CD?USB?えらく薄いな...ってなりながら開けてみると、紙!

2015年なのに媒体が紙ですよ。これをIchigoJamに打ち込むとゲームができる!と。また、パッケージのイラストの駄菓子屋感というか、絶妙なレトロ感がなんとも言えないわけです。

























かつてはプログラムを掲載してる雑誌っていうのがあって、MSX FANとか、MSX Magaginとか、ベーシックマガジンとか、デラべっぴんとか、あ、これは違うか。プログラムの配布方法っていえば紙だった時代があるんですよ。少年プログラマー は、それを夢中で画面に打ち込んでたわけです。もちろん僕もそのひとりだったので、懐かしいというかなんというかで。

ちなみに実際は、ゲームソフトみたくちゃんと箱に入ってるそうで、通販サイトもこちらにあります。笑




























なんか、単におっさんが興奮してるだけみたいになってきましたけども、このIchigoJam、モンゴルの高専に導入することが決まったそうで、世界に輸出できる教材でもあります。ちなみに三重県では、鳥羽商船の1年生全員に配るということを実施したそうです。

お土産にひとついただいてきたので、三重か名古屋でフィードバックたいなと思っています。




あと、子供たちにプログラミングを教えるということで、いろいろお話をしてきたのですが、Scratchに関して福野さんが「違和感がある」とボソっと言われたので突っ込んで聞いてみると、福野さんとしては、Scratchの先にプログラマーが想像できない-と。

以前に同じ違和感を僕も感じていて、その違和感についてPodcastやブログで話題にしてきました。

Transclude Podcast Episode -2 13分18秒頃〜
子どもたちとEnchant.jsを使って本格的なプログラミングのワークショップをした話

で、いまの着地点ですが、


Scratchは、教養としてプログラミングを知っておきたいといったライトな層にも分かりやすく、前回のLittle Coder(シネマスクエア2014 for Kids × Little Coder Mieを開催しましたよ、という話)でやったようなことができるのが魅力。雑にいうと、雑にいうとですよ、文系的プログラミング or 女の子的プログラミング。


IchigoJamは、より本格的にコンピューターの世界に入っていきたい人が、ハードウェアとソフトウェアの基礎を体感・体験しながら学べるのが魅力。何よりハードウェアが自作なので愛着が湧きます。雑にいうと、雑にいうとですよ、理系的プログラミング or 男の子的プログラミング。


そんな使い分けかなと思っています。PCNのみなさんは、IchigoJamの次はCでロム書き換えるっていうロックな未来を語り合っておられましたが...。




さて、肝心のオープンデータの話ですが、筆記体力的、時間的、内容的にブログには書かれない模様となってまいりました...。またどこかでフィードバックしたいと思います。





2015年1月19日月曜日

シネマスクエア2014 for Kids × Little Coder Mieを開催しましたよ、という話

“子どもが楽しめる世界の映画祭” 三重そうぶんシネマスクエア2014 for Kids の共催イベントとしての開催だった今回のLittle Coder Mie。

「自分で描いた絵が動き出す! アニメーション × プログラミング」をテーマに17名の子供たちがScratchを使ったプログラミングを楽しみました。


















詳細は、主催の石黒さんが公式ブログにアップされると思うので、そちらにお任せするとして。というか、今回の準備からして石黒さんにお任せするとして...だった、僕。

当日はというと、会場準備がほぼ整った時間になってフラッと登場、担当が高学年だったのをよいことにチラッとアドバイスしたくらいでして。疲れてなかった原因にブログを書いていて気づいた次第です。で、人より段取りがよかったものといえば、御馳走になった昼食の完食と、ドヤ顔感のあるこのブログだけという-

これは、もしかすると次回メンバーに名を連ねていないかもしれない...。なので、取り繕わなければならない...露骨に取り繕っていかねば...




さて、今回のLittle Coderですが、最終的に完成したみんなの作品を壁に大きく映し出して、他の共催イベントに参加している子供たちにも見てもらおうというもの。

思い思いに描いた魚が、自分のプログラムで動く、と。そして、見せ場はマイクと連動させて大きな音がすると、魚たちが決められたポジションに移動して、スイミー(っていってわかるのかな?国語の教科書にいまも載っているの?)のごとく大きな魚になるというところ。子供たちだけでなくて大人も楽しい作品でした。僕も「あー」って思わず声出してましたから。

ひとりひとりの作品を活かしつつ、全員を主役にする。石黒さんのこのアイデアにただただ嫉妬であります。









さて、同じ会場では、「“子どもが楽しめる世界の映画祭” 三重そうぶんシネマスクエア2014 for Kids」が開催されていたので、映画の上映会や、声優体験ワークショップ、絵本読み聞かせなど、子供たちの感性を育むイベントが盛りだくさん。

(Twitterだったかで)プログラミングワークショップをしてたら「論理思考よりも子供のうちは感性を育てたいみたいな意見が親からあった」なんて話も出てたし、やっぱり "体を使って" とか、"紙と鉛筆" でみたいな切り口でこられると、ちょっとした嫉妬があるわけですよ。なんか、向こうに漂うリア充感みたいな、こっちに漂う非モテ感みたいな、そんなですよ。

そういう意味からも今回の内容は、感性と論理思考の2点にうまくフォーカスしたよいテーマだったのではないか、と思うわけです。

子供向けプログラミングワークショップの弱点を見抜き、改善してみせる。石黒さんのセンスにただただ嫉妬であります。



























イベント終了後、親御さんからメールをいただいたそうで「すっごく楽しかったみたいで」とか「家に帰ってからも熱心にやっていた」なんていうのを聞くとやってよかったな、と。本当に思います。



ダンスが義務教育になりましたけど、それならプログラミングだって全然ありだと思うんですよね。そういう教育視点から考えてみたい切り口っていうのがいくつかあるんです、僕としては。そうしたら、次回にそのうちのひとつが実践されるかもしれないということなので、これまた楽しみです。

プログラミングの義務教育化までを見据えて、問題点を実践で確かめていく。石黒さんの行動力にただただ嫉妬であります。


僕からは以上であります。あとは、公式ブログの更新をお待ちください。



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