2012年4月22日日曜日

Co-Creation(コ・クリエーション)ワークショップ(第3回)

今日は第3回目のワークショップ。今回は『Co-Creation的思考で商品開発を考える』をテーマに6名の方にご参加いただきました。うち2名は名古屋からのご参加いただきました。みなさん、ご参加ありがとうございました。
























今回は体験パートをいくつか増やしてみました。

まず最初にしたのが「他者紹介」です。自分は名前を告げるだけ。あとは他の参加者により自分のことが紹介がされていきます。初めて会う人については、たぶんこんな人という印象を、既に知り合いであればその人についてワンフレーズで紹介します。

嬉しいこと、あんまり嬉しくないこと含めて、歯がゆい気持ちで聞くだけという一風変わった紹介方法ですが、企業イメージやブランドというのは、自分の思い描いているイメージと合っているいないに関わらず、そこに関わる人たちのイメージで形成されているということを体験することができます。特にインターネットやソーシャルメディアの普及により企業から一方的な情報発信が響かなくなってきている時代です。周囲の声とどう向き合うかの問題提起にもなっています。


次に取り入れたのは、Co-Creation的思考で開発されいるプロダクトを見て触ってみる時間です。今回はlittlebitsをユナイテッドワークスの北川さんにお借りしました。(littlebitsについての過去記事
























ワークショップ中はじっくり触る時間が取れなかったので説明だけさせてもらって、終了後にみなさんで遊んでみてもらいました。


最後はワークショップですが、今回は『Co-Creation的思考で商品開発を考える』ということで、他と無駄に張り合わずに差別化するためのポイントとして3つ(強いコンセプト or ビジョン、シンプルスタート、持続的な関係性を持つ仕掛け)をあげて、コンセプトを見つける発想法として「引き算の発想」にトライしてみました。通常、アイデアは足し算で考えることが多いですが、引き算にすることで本当に必要な核の部分を残して、そこに新しい体験を追加していきます。

まず参加者で、家の目的は家族で時間を過ごすところ。じゃあ、外観や内容のデザイン、広い庭を取ってみます。といったカードをつくっていきます。それをランダムに取り上げて、参加者全員でそのカードに付け加える新しい体験を考えていきます。この場合は、家族で絵を描いていけるという体験と加えて、四角いキャンパスな家といったコンセプトになりました。機能で張り合うのではなく、シンプルだけどコンセプトと参加型で新しい価値を生みだす、そのイメージを掴んでもらうことができます。

他にもホテルからスタッフや売店を取り除いたら?学校から黒板を取ったら?中には、世界から言葉や宗教を無くしたらという壮大なテーマもありました。


3回目にしてようやくスタイルが確立されてきたCo-Creationワークショップですが、参加者の方の大切な休日を使って開催させていただいてますので、仕事のことを忘れて楽んでいると、それが明日からの仕事にプラスになる。そんなリフレッシュ+ビジネススキルアップのワークショップにしていけるようクォリティをあげていきたいです。

今回ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。


なお、今回もみなさんからの感想を一切編集なくこちらで公開しています。

参加者アンケート:https://docs.google.com/spreadsheet/pub?key=0AnRmSAHfV1F-dGkyZGhYTkM3X0V6RTlWdy1QdkZ1MGc&output=html

2012年4月18日水曜日

Amazon EC2 (Amazon Linux) のpostfixadmin環境下で空メール受信処理をする

postfixadminによるバーチャルドメイン環境下で、メール受信時にプログラムを起動するための設定です。メール環境の構築ですが、


に記載している「メール環境構築」手順により設定された環境をもとにした設定になっています。

空メールの受信についての概要ですが、「reg_***@dummy.com」「del_***@dummy.com」のようにユーザー名部分の内容で登録や削除といった制御することを想定しています。いちいちアドレスを用意する必要はなく、受信したメールを実在するdata@dummy.comのような処理用のアドレスに転送した後、プログラムを起動して、プログラム内で宛先のアドレス(to:)により処理を分岐するイメージです。

管理者になる

設定は管理者権限で行いますので権限を取ります。
$sudo su -

main.cfの編集

アドレス転送、プログラム起動のためのファイルを定義します。
#vi /etc/postfix/main.cf
修正
virtual_alias_maps = mysql:/etc/postfix/mysql_virtual_alias_maps.cf, regexp:/etc/postfix/virtual
処理用の実在アドレスへの転送設定のためのファイルです。赤字部分を追加します。カンマをお忘れなく。
追加
transport_maps = regexp:/etc/postfix/transport
プログラム起動のための記載をするファイルです。

virtualの設定

「reg_***@dummy.com」「del_***@dummy.com」といったアドレス宛てのメールを処理用の「data@dummy.com」に転送するための設定です。「data@dummy.com」はpostfixadminであらかじめ作成しておいてください。

#vi /etc/postfix/virtual
追加
/^(reg_[^\@]+)\@dummy\.com$/ data@dummy.com
ここではreg_のみ記載していますが、必要な分だけ行を追加してください。マッチングには正規表現が利用できます。

transportの設定

プログラムを起動するための設定をします。実際のプログラムへのパスは後ほど設定します。
#vi /etc/postfix/transport
追加
/^data\@dummy\.com/ email
data@dummy.com宛のメールをemailグループとして処理といった意味です。

master.cfの設定

プログラムを起動するための設定をします。実際のプログラムへのパスは後ほど設定します。
#vi /etc/postfix/master.cf
追加
email unix - n n - - pipe flags= user=nobody argv=/usr/bin/php /home/domains/www.dummy.com/email.php
先ほど設定したemailグループが実際に起動するプログラムを記載します。

設定を反映

postfixに設定を反映します。
/usr/sbin/postmap /etc/postfix/virtual
/usr/sbin/postmap /etc/postfix/transport
service postfix restart


これで、受信時にプログラムを起動することができます。メールのデータは標準入力に入ってきます。

コ・クリエーション(Co-Creation)で電子チップの可能性を探求する『littleBits』

苦労して開発した製品が簡単にコピーされては困ります。自社の優位を保つために特許による防御策を講じるのが普通です。ところが、この『littleBits』は、新しい概念の製品ながらオープンソース(著作権表示は必要ですが、改変・変形・加工したものが販売可能)で、その価値をCo-Creation(コ・クリエーション)により見出そうとしています。






















littleBits』を簡単に説明すると、いろんな種類のセンサーやスイッチがついた小さな板があり、その両脇がコネクタとなっています。コネクタは磁石なので間違った方向にはくっつかないようになっています。電池から順番にスイッチやファン、モーター、LEDといったものを自由につなげて動作を楽しむことができるようになっています。




ウェブサイトには、Co-Creationの取り組み事例の基本ともいえるフォーラムが開設されていて、新しいパーツや技術面のアイデアが投稿され、投票やコメントができるようになっています。コミュニティも開設されていて、使い方を学べたり、どんな人がlittleBitsをサポートしているかを知り、ユーザー同士がコミュニケーションできるようになっています。






















他にもdreamBitsというlittleBitsがこんな風になったらいいなという将来の夢を投稿できる仕組みがあり、ユーザーには夢を膨らませてもらいつつ、littleBitsとしては新しいアイデアのヒントが見つかる場所になっていて面白いです。

似たような製品はつくれると思いますが、冒頭でもご紹介したように製品はオープンソースです。つまり、製品ではなく、ユーザー参加型で新しいパーツや使い方を考えていく部分に差別化のポイントがあるといえます。これが非常にCo-Creation的で、今の時代の製品開発におけるベストプラクティスといえるのではないかと思います。

2012年4月12日木曜日

世界でたったひとつ自分だけのシューズがつくれる『Shoes Of Prey』

お洒落なことはもちろん、自分の好みにあった靴を手に入れたい。そうした声に応えるのが『Shoes Of Prey(シューズオブプレイ)』です。






























価値観は変化・多様化していっています。他の人がつくったブランドではなく、自分ブランド(価値観)にあった靴を手に入れたいという顧客のニーズに対してShoes Of Preyは、「靴のデザイン」に顧客が参加できるようにして、自分たちはそれを実現するためのツールと製造ラインの構築に注力しています。


女性の方は一度試されると楽しいのではないかと思いますが、PCあるいはiPadから簡単に靴をデザインでき、そこから注文が可能になっています。面白いのは、ギフトカードの仕組みです。これまでは靴を贈るということはサイズや好みの問題があり難しかったですが、Shoes Of Preyでは、もらった人が自分で靴をつくれるためその問題が解決されます。また、ソーシャルメディアでの話題も生みやすく今の時代ならではのサービスになっています。






企業がCo-Creation(コ・クリエーション)を事業に取り入れるということは、企業活動のどの部分に誰をどのように参加型させるのかを考えることです。

インターネットを上手く活用して、これまでは難しいとされていたデザインの部分を顧客に開放することで、顧客一人ひとりのニーズにあわせた製品を届ける。自分だけの靴という顧客体験が差別化につながり、コモディティ化を回避します。

2012年4月9日月曜日

Co-Creationワークショップ(第3回)

第3回目のCo-Creationワークショップを4月21日(土)13:00から開催します。

連続した内容で進めるつもりで始めたワークショップでしたが、途中から参加される方も当然おられる訳で、そうした方にもすんなりと入っていただけるようにオムニバス形式の内容に変更しました。お申込みですが、『こくちーず』にて行っております。


【Co-Creationワークショップ(第3回) お申込みフォーム】
http://kokucheese.com/event/index/33703/



ワークショップの後、15:00からBizSQ41のイベントとして、写真家のマツバラミチヒサさんとの懇親会があります。もちろん、こちらのイベントも無料ですのでお時間ある方は一緒にお話を聞きましょう。

2012年4月6日金曜日

フランス発、世界最大のコ・クリエーション(Co-Creation)プラットフォーム『eYeka(アイカ)』

フランスの企業 eYeka(アイカ)は、映像クリエイターやフォログラファー、アニメーターといったクリエイター20万人が集う世界最大のコ・クリエーションプラットフォームです。コカコーラをはじめとした世界の有名企業が、このプラットフォームを使って賞金付きのコンテスト形式でアイデアや解決策を募集してます。2012年3月に株式会社アサツーディ・ケイが日本の代理店となりました。そのeYekaが現在日本に関するテーマでアイデアを募集していますのでご紹介したいと思います。

あなたが好きな日本を伝えよう

























あなたが好きな日本を伝えよう!』では、他の国にはない日本の魅力について、その思いの伝わる作品を募集しています。


もうひとつ、こちらは英語ですが『Tell us about the Japan you love』というコンテストで、海外の人から見た日本の魅力を伝える作品を募集しています。

Tell us about the Japan you love

































eYekaは大企業向けのイメージがありますが、Co-Creation的思考は、日本の国や企業が抱える様々な課題を解決するために企業規模に関わらず重要な考え方となってくるでしょう。



2012年4月4日水曜日

カワイイ!をコ・クリエーション(Co-Creation)するAMO'S STYLEの『カワイイ!LABO』


今回お伝えするサイト(リンク先)ですが、周囲に変な誤解を生む可能性があります。男性の方、仕事中の閲覧は要注意です(笑

AMO'S STYLE(アモスタイル)は、「スウィートで女の子らしく」をコンセプトにした女性下着ブランド(※1)です。そのAMO'S STYLEが消費者参加型の商品開発を行うために『カワイイ!LABO』というサイトを運営しています。





































現在は、4月に新しくオープンする下着屋さんを、女の子みんなでプロデュースしよう!ということで、お店の装飾や香り、品揃えなどをステップに分けて投票を受け付けています。消費者にとっては少しずつお店が自分たちの意見で作られていく体験をすることができるようになっています。

その他、「みんなが女の子でいることを楽しんでいる、かわいい瞬間」の写真を投稿できるアモガールカワイイ!コレクション、下着に関する意見を集めて公開しているカワイイリサーチなど「カワイイ!」を軸にした様々な参加型コンテンツが用意されています。Facebookの「いいね!」ボタンも「かわいいね!」にデザイン変更されていて面白いです。

選択肢の多い下着という商品ですが、「カワイイ!」を追求するというビジョンを消費者に伝えて、実現していく姿勢が共感を生み選ばれる理由を作っている、Co-Creation(コ・クリエーション)のベストプラクティスといえる事例です。


※1 … Triumph(トリンプ)が展開するブランドの1つです。
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