では、コラボレーションとコ・クリエーション(Co-Creation)は何が違うのか、岩塚製菓と品川女子学院の『ほ和っと』(※1)のウェブサイトがとてもよい事例でしたので、それを使って考えてみたいと思います。なお、コラボレーションとコ・クリエーションのどちらが優れている、いないという話ではなく、その違いについての考察であることをあらかじめお伝えしておきます。
1.誰でも参加できるプラットフォームであるか?
誰もが参加できるプラットフォームが提供されていることがCo-Creationの特長1つです。『ほ和っと』はあらかじめ決められたメンバーであり、他の消費者が参加できる仕組みは提供されていませんので、この点においてはコラボレーションであるといえます。
2.コンセプトメイキングなどの早い段階から消費者と共に取り組んでいるか?
コンセプトから商品パッケージ、さらにプロモーションに至るまで生徒さんのアイデアがベースとなっています。コンセプトについては、いくつかのアイデアの中からクラス代表となるものを決めていますが、ウェブを活用したCo-Creationの事例では、アイデアへの投票を行うケースは多いです。
3.プロセスが公開されているか
プロセスの公開はCo-Creationにおいて「共感」「体験」をつくりだす上で非常に重要です。この取り組みが素晴らしいなと思った一番の点は、原材料となるお米のことから、最終的なプロモーション、販売にいたるまでのプロセスが分かりやすく公開されていることです。更新を楽しみにされたいた方もおられたのではないかと感じます。
4.消費者の「体験」があるか
Co-Creationが重要視する点に顧客体験があります。自分たちがその商品開発に関わっているという体験ができているかどうかですが、生徒さんたちは間違いなくYESです。自分たちのアイデアが形になっていく過程を目の前で体験していますので商品への愛着も大きいと思います。また、ご家族も実際の話を聞いたりブログを見たりして経過を見守ってきていると思いますので、こうした人たちが商品完成時には既にファンとなっていて、購入だけでなく周囲に広めてくれるプロモーターにもなる点がCo-Creationの大きなメリットです。
この『ほ和っと』の取り組みはCo-Creationが目的ではなく、商品開発を通した教育が目的のプロジェクトですので、ウェブサイトの内容もまったく申し分ないと思います。
ですので、あくまで「もしこれをCo-Creationにするなら」という観点でポイントを上げるとすると、
a) ブログのRSSを提供、プロジェクトのメルマガ配信
期間の長いプロジェクトですので、興味を持っていても時間とともに忘れてしまいますので、これらの仕組みは最新情報を届け、再度プロジェクトに興味を持ってもらうために有効です。
b) ソーシャルメディアと連携するためのボタンの配置
ブログのコメント欄とは違い、ソーシャルメディアでのシェアは避けることができません。であれば、ボタンを配置したほうがより多くの方に取り組みを知ってもらえるようになります。
c) コンセプトやパッケージへのアイデアを公開して、生徒さん以外からも賛同や意見を募る
ここまでくると完全にCo-Creationの色合いが強くなってきます。合格、不合格も含めてプレゼンテーションも見てみたかったなという気もします。パッケージなんかは、逆に一般から募集して生徒さんで決めるなんてこともできたかもしれません。
d) 参加する生徒さんを学校指定ではなく募集する
と、いったことがあげられます。自分たちも開発に参加しているという「体験」の提供をいかに行うかがポイントとなってきます。
このウェブサイトは『ほ和っと』の開発レポートといった感じで、コメント欄なども用意されていませんが、目的が先にも述べたように教育の一環であり、外部とのコミュニケーションの必要性がないためだと思います。ただ、a, bに関しては導入しても問題にはならないのではないでしょうか。
『ほ和っと』ですが商品自体の味がいいことはもちろんですが、取り組みとしてもいいし、コンテンツとしても面白いので、より多くの人に知ってもらいたいと思っています。(いや、なんか締めくくりがステマっぽいですけど違います。 笑)
コンセプトから商品パッケージ、さらにプロモーションに至るまで生徒さんのアイデアがベースとなっています。コンセプトについては、いくつかのアイデアの中からクラス代表となるものを決めていますが、ウェブを活用したCo-Creationの事例では、アイデアへの投票を行うケースは多いです。
3.プロセスが公開されているか
プロセスの公開はCo-Creationにおいて「共感」「体験」をつくりだす上で非常に重要です。この取り組みが素晴らしいなと思った一番の点は、原材料となるお米のことから、最終的なプロモーション、販売にいたるまでのプロセスが分かりやすく公開されていることです。更新を楽しみにされたいた方もおられたのではないかと感じます。
4.消費者の「体験」があるか
Co-Creationが重要視する点に顧客体験があります。自分たちがその商品開発に関わっているという体験ができているかどうかですが、生徒さんたちは間違いなくYESです。自分たちのアイデアが形になっていく過程を目の前で体験していますので商品への愛着も大きいと思います。また、ご家族も実際の話を聞いたりブログを見たりして経過を見守ってきていると思いますので、こうした人たちが商品完成時には既にファンとなっていて、購入だけでなく周囲に広めてくれるプロモーターにもなる点がCo-Creationの大きなメリットです。
この『ほ和っと』の取り組みはCo-Creationが目的ではなく、商品開発を通した教育が目的のプロジェクトですので、ウェブサイトの内容もまったく申し分ないと思います。
ですので、あくまで「もしこれをCo-Creationにするなら」という観点でポイントを上げるとすると、
a) ブログのRSSを提供、プロジェクトのメルマガ配信
期間の長いプロジェクトですので、興味を持っていても時間とともに忘れてしまいますので、これらの仕組みは最新情報を届け、再度プロジェクトに興味を持ってもらうために有効です。
b) ソーシャルメディアと連携するためのボタンの配置
ブログのコメント欄とは違い、ソーシャルメディアでのシェアは避けることができません。であれば、ボタンを配置したほうがより多くの方に取り組みを知ってもらえるようになります。
c) コンセプトやパッケージへのアイデアを公開して、生徒さん以外からも賛同や意見を募る
ここまでくると完全にCo-Creationの色合いが強くなってきます。合格、不合格も含めてプレゼンテーションも見てみたかったなという気もします。パッケージなんかは、逆に一般から募集して生徒さんで決めるなんてこともできたかもしれません。
d) 参加する生徒さんを学校指定ではなく募集する
と、いったことがあげられます。自分たちも開発に参加しているという「体験」の提供をいかに行うかがポイントとなってきます。
このウェブサイトは『ほ和っと』の開発レポートといった感じで、コメント欄なども用意されていませんが、目的が先にも述べたように教育の一環であり、外部とのコミュニケーションの必要性がないためだと思います。ただ、a, bに関しては導入しても問題にはならないのではないでしょうか。
『ほ和っと』ですが商品自体の味がいいことはもちろんですが、取り組みとしてもいいし、コンテンツとしても面白いので、より多くの人に知ってもらいたいと思っています。(いや、なんか締めくくりがステマっぽいですけど違います。 笑)
※1…品川女子学院の28Projectという28歳になったときに社会で活躍している女性を育てるというコンセプトで取り組まれている学校と企業のコラボレーションで、とても意義のあるプロジェクトだと思います。