2012年4月18日水曜日

コ・クリエーション(Co-Creation)で電子チップの可能性を探求する『littleBits』

苦労して開発した製品が簡単にコピーされては困ります。自社の優位を保つために特許による防御策を講じるのが普通です。ところが、この『littleBits』は、新しい概念の製品ながらオープンソース(著作権表示は必要ですが、改変・変形・加工したものが販売可能)で、その価値をCo-Creation(コ・クリエーション)により見出そうとしています。






















littleBits』を簡単に説明すると、いろんな種類のセンサーやスイッチがついた小さな板があり、その両脇がコネクタとなっています。コネクタは磁石なので間違った方向にはくっつかないようになっています。電池から順番にスイッチやファン、モーター、LEDといったものを自由につなげて動作を楽しむことができるようになっています。




ウェブサイトには、Co-Creationの取り組み事例の基本ともいえるフォーラムが開設されていて、新しいパーツや技術面のアイデアが投稿され、投票やコメントができるようになっています。コミュニティも開設されていて、使い方を学べたり、どんな人がlittleBitsをサポートしているかを知り、ユーザー同士がコミュニケーションできるようになっています。






















他にもdreamBitsというlittleBitsがこんな風になったらいいなという将来の夢を投稿できる仕組みがあり、ユーザーには夢を膨らませてもらいつつ、littleBitsとしては新しいアイデアのヒントが見つかる場所になっていて面白いです。

似たような製品はつくれると思いますが、冒頭でもご紹介したように製品はオープンソースです。つまり、製品ではなく、ユーザー参加型で新しいパーツや使い方を考えていく部分に差別化のポイントがあるといえます。これが非常にCo-Creation的で、今の時代の製品開発におけるベストプラクティスといえるのではないかと思います。
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