2012年3月23日金曜日

アンティキティラ島の機械

『アンティキティラ島の機械』は世界最古のアナログコンピューターとも呼ばれ、1901年にアンティキティラに沈む沈没船から回収されました。2000年もの間海底に沈んでいたために破損が激しく近年までその重要性が気づかれないままでしたが、科学技術の進歩により内部構造が解明された結果、世界最古の複雑な科学計算機であることが分かってきました。
























この機械によって、太陽や月といった天体の位置、月の満ち欠け、365日のエジプト式カレンダー、日食や月食の予測に使われるサロス周期、黄道十二星座などなど、当時の文明にとって欠かすことのできない様々な情報を得ることができました。さらにユリウス歴が成立する100年も前にうるう年の概念が取り入れられていたり、惑星の運動に関するケプラーの法則が発見される1600年以上も前にその理論が導入されていたりと、紀元前100年には既に高度な科学技術があったことを物語っています。

アンティキティラ島の機械は、2007年に復元されアテネ国立考古学博物館で見ることができます。また、2011年にはスイスの高級時計メーカーHublot社が腕時計型に復元しました。




























現在はコンセプト製品であるため販売はされていませんが、2012年に開催される『The Baselworld watch show』で展示されるそうです。将来的には販売の可能性もありそうですが、お値段、気になりますね。


アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ (文春文庫)


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