2013年3月25日月曜日

AWS管理画面へのログインに二段階認証(Multi-Factor Authentication)を導入する

AWSの様々な操作ができるマネジメントコンソールはとても便利です。しかし、もし万が一、不正アクセスを受けてしまうと取り返しのつかない状況になってしまいます。

デフォルトでは、メールアドレスとパスワードによる認証になっていますが、MFAというスマートフォンなどのデバイスとAWSを連動させて二段階の認証を行う方法に変更することで、セキュリティを高めることができます。

ただ、その連携させたデバイスが壊れてしまったり、紛失してしまったりすると、自身もログインができなくなってしまいます。いくら堅牢とはいえ、これは少し気がかりですので、本記事ではこの問題への対応策も合わせて記載しています。


※ご注意※
二段階認証の設定は、ミスをしてしまうとAWSにログインできなくなってしまう可能性があります。またこの方法が、他の環境でも同じようにうまくいくのかの確認はとっていません。設定はすべて自己責任でお願いします。


デバイスの準備

本記事は、iPhone あるいは iPod Touch を前提に記載しています。正確には、iPhoneアプリとして配布されている Google Authenticator を認証キー(6桁の数字)の表示に使います。Android版もあるようなので、本記事の方法で設定できる可能性はありますが、確認はとれていません。

Apple Store から、Google Authenticator をダウンロードして、インストールしてください。(こちらから


AWSマネジメントコンソールでMulti-Factor Authenticationを設定

二段階認証の設定は、AWS Multi-Factor Authentication(http://aws.amazon.com/jp/mfa/)により行います。通常のログイン方法で管理コンソールにアクセスして、IAMの画面に進みます。


IAMの画面の Security Status に Root Account MFA という箇所があります。ここが、Disabled となっていると思います。これは、二段階認証にはなっていないことを意味しています。


1.設定を行うために Manage MFA Device をクリックします。




























2.二段階認証のためのデバイスを選択します。ここでは、専用のハードウェアではなく、スマートフォンを使いますので、A virtual MFA device を選択して、continue をクリックします。













3.次にスマートフォンへ認証キーを表示するためのアプリケーションをインストールするようにメッセージが表示されますが、先にインストールしていますので、continue をクリックします。












4.デバイスと連携させるためのシークレットキーがQRコードで表示されています。ここで、

 Hide secret configuration key を押して、シークレットキーを表示させ、メモをとって大切に保管してください。

これがデバイスを失った時に必要な情報になります。


























メモをとったら、Click here to enable your device をクリックします。



5.次に、iPhone にインストールした Google Authenticator を起動します。右下のプラスアイコンを押すと、トークンを追加する画面になります。アカウントとキーを入力する欄がありますが、QRコードから読み取るボタンを押せば入力は不要です。コードが読めないなど、手入力するときは、アカウントにAWSにログインする時に使っているメールアドレス、キーに先ほどメモをしたシークレットキーを入力してください。






















6.登録を完了すると、画面に六桁の数字が表示されるようになります。この数字は、一定時間が経過する毎に変わっていくと思います。これが二段階認証で使う認証キーです。





















7.これで準備は整いましたので、この認証キーを二つ使ってAWSとデバイスを連携させます。まず、いままさに表示されている認証6桁の数字を 認証コード#1 欄に入力します。その後、しばらく待って次の6桁の数字が表示されたら、その数字を 認証コード#2 欄に入力して、認証デバイスをアクティベートをクリックします。

















8.入力値に問題がなければ、AWSとデバイスが連携されます。











デバイス喪失への備え

1.ここからは、いざというときの備えになります。冒頭で書きましたが、デバイスの喪失への対応として、ウェブ版の Google Authenticator を準備します。Git からファイルがダウンロードできますので、 こちらから Git にアクセスしてZIPをクリックしてください。






















2.ダウンロードしたアーカイブを解凍すると、展開されたフォルダに index.html があります。それをブラウザで表示してください。ウェブサーバーにあげる必要はありません。ローカルでそのまま実行できます。iPhone版のGoogle Authenticator と同じようにトークンが追加できます。左上のプラスボタンを押してください。



3.iPhone と同様にアカウントのメールアドレスとセキュリティキーを入力して、Add を押します。




















デバイスとブラウザで同じ数字が表示されていれば、正常に登録できています。なお、このウェブ版 Google Authenticator は、デバイスに問題が出た場合への備えですので、普段はセキュリティキーと共に安全な場所に保管しておいてください。

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