子ども向けのプログラミングワークショップ Little Coder Mieの第6回目「プログラムで音を奏でよう & キーボードでのプログラミングに挑戦してみよう」が開催されました。今回は初心者向けのコースと、Enchanged.jsというゲームを作るためのライブラリを使って本格的なプログラミングをする2つのコースに分かれてのワークショップで、僕はプログラミングコースをサポートしていました。
初心者向けのコースで使っているScratchというツールは、プログラムの基本を学ぶためのツールなのでタイプミスなどのエラーが起こりづらく、ロジックを考えることに集中できる仕組みになっています。しかし、それが本格的なプログラミングかというと少し違和感があって(違和感についてはTransclude Podcast Episode -2 13分18秒頃〜で話題にしています)、それについて何らかの発見があるのではと楽しみにしていました。
講師役の田中さんのカリキュラムがよい意味で突っ走っていて、いきなりクラスのプロパティを変えてみよう!という内容。用語説明もなく初心者にわかるのか...大丈夫か?感があったのですが、子どもたちの柔軟性は本当にすごくて、まずそれをそういうものとして受けとって、やってみて、変化を喜ぶという姿を見たときに僕の問題提起がどこか的を外していることを感じました。
社会人向けのセミナーとかに慣れていると、クラスとはどういう概念で、どんな機能があってみたいな説明をしたうえで、さぁではプロパティと呼ばれる設定値をみなさんで変えてみましょう!という構成にしてしまいがちですが、田中さんのは、直す→変化する→楽しい!から入っていて意味はあとでいいじゃん。的な構成になっていて子どもたちを飽きさせずにトライさせていたように思います。
思い返せば、僕もプログラム始めた頃はそうだったような気がします。なんか雑誌のプログラム打ち込んで、意味は分からないけど数字を変えたら動きが変化するのでそれを喜んでいた気がする、それでも楽しかった気がする。すごく昔のこと過ぎて忘れてましたけど。
運営面で気になった点としては、キータイプのスキルがそれぞれ違うことが進み具合の差を生んでいたことで、参加者のスキルを限定せずプログラミングのワークショップをするのであれば、思考力とかの前にキータイプの差をどうするかがポイントのように思いました。とはいえ、隣の子のプログラムの動きが変化しているのを見るのが一番のモチベーションになるようで頑張ってタイプしてたので、そこはワークショップ形式の良さだと思います。
とにかく子どもたちの楽しさを見つける能力とか、理屈じゃなくてまず吸収する感覚だとかはすごくて、教えている側なのにいろいろと忘れていたことを思い出させてもらえた回でした。次回は1月、ちょっと大きめの規模での開催です。